
2004年頃からトレーダーとして活動中。
FXでは”いつ”取引するのかが超重要。
順調に勝ち続けている取引手法でも「この時間帯だけはどうしても勝てない、成績が安定しない」ということがあります。
いかに優秀な取引手法あっても通用しない時間帯。
このような”勝ちにくい取引時間”を経験値から導くトレーダーも多いものの、FX初心者の方はなかなか掴みにくいですよね。
実はFX歴10年以上の私にも、避けて取引する時間帯があります。
今回はそんな”勝ちにくい取引時間”を踏まえ、FX初心者はいつ取引するのが良いのか?
初心者に優しいおすすめの取引時間を紹介していきたいと思います。
このページのもくじ
FX初心者におすすめの取引時間をケース別に紹介
おすすめの取引時間は理想のトレードスタイルの影響を強く受けます。
この為、全ての初心者FXトレーダーの方に「○時~○時に取引するのが良いよ。」と一括りにして紹介することはできません。
例えばざっと思いつく限りでも、5つのトレードスタイルがあります。
- とにかく短期間で大きく稼ぎたい
- 取引チャンスは少なくとも、勝率が高い取引、負けない取引がしたい
- 数pips程度の小さな利益をコツコツ稼ぎたい
- トレンドに乗る順張り手法をしたい
- レンジ相場を狙った逆張り手法をしたい
この5つのトレードスタイル。それぞれおすすめの取引時間が異なります。
そこで今回はトレードスタイル別、FX初心者におすすめの取引時間について解説したいと思います。
短期間で稼ぎたい人におすすめの時間は22時~24時(夏時間)
短期間で大きく稼ぎたい人は22時~24時(夏時間)に取引するのがオススメ。
22時~24時は欧州のトレーダーと、米国のトレーダーが重なって取引する時間帯。1日の中でも最も激しい値動きを記録します。
例えば通常ドル円は日中、1時間に10pips前後の値動きしかありません。
それが22時~24時になると1時間で20pips近く動きます。
単純に考えて2倍も激しい値動きとなる為、小さな資金であっても大きく稼ぐことが可能です。
日中2時間分の値動き=22時~24時の1時間分の値動きと考えても非常に効率良く売買できる時間帯だと分かります。
短期間で大きく稼ぎたい初心者は22時~24時を狙って取引するのがおすすめです。
勝率が高い取引・負けない取引がしたい人におすすめの時間は9時~14時(夏時間)
勝率が高く、負けない。安定した取引をしたい人は9時~14時(夏時間)のアジアタイムに取引するのがおすすめです。
9時~14時は日本や中国といったアジア勢が外国為替市場のメインプレイヤー。この中でも特に強い影響力を持つのは日本。
この為、日本人の相場観と似た値動きが見られることが多いです。
例えば日本企業の対外直接投資、海外企業の積極的M&Aなどが盛んに行われていた時期は高い円売り、ドル買い需要に支えられ、アジアタイムは円安方向へ為替レートが動くことが多くありました。
※実際、2019年度の対外直接投資は248,675百万ドルと過去40年で最大。これだけの規模の円売り、ドル買い需要がアジアタイムに発生し、安定した円安トレンドを起こした。
アジアタイムはヘッジファンドなどが作る投機的な値動きも少ないく、実需に応じた素直な変動が中心です。
この為、FX初心者であっても正しい相場観さえ持っていれば高い勝率、安定した取引を行うことが可能です。
数pips程度の小さな利益をコツコツ稼ぎたい人におすすめの時間は16時~21時
数秒から数分で取引を終えるような超短期売買でコツコツ稼ぐなら、16時~21時がおすすめの取引時間です。
小さな利益をコツコツ稼ぐ場合、問題となるのが取引コスト。
取引コストが大きいと利益と損失は同額だったけど、取引コスト分だけマイナスとなってしまう、”手数料負け”と言われる事態が発生することも。
FXの実質コストであるスプレッドは時間帯によって変動するという特徴を持ちます。(固定スプレッド採用FX業者を除く)
どのFX業者であっても、16時~21時はスプレッドが最も狭くなる時間帯です。
この為、小さな利益をコツコツ稼ぎたい人は16時~21時に取引するのがオススメです。
逆に22時以降は値動きが非常に大きくなり、想定外の大損失を抱えてしまう可能性もあり、おすすめできません。
トレンドに乗る順張り手法をしたい人におすすめの時間は24時~朝5時
上昇している時はロング、下落している時はショートする。このようにチャートの流れに沿った取引のことを順張りと呼びます。
流れに逆らわない為、FX初心者におすすめの取引手法と呼ばれることも多いです。
このような順張り手法を採用する場合、取引時間は24時~朝5時がオススメです。
24時~朝5時は米国の主要な経済指標の発表も終わり、慌ただしく乱高下した為替レートが真の値動きを形成し始める時間帯と言えます。
GDPや雇用統計といった経済指標は一時的に相場に大きな影響を与えるものの、その情報が真に理解されるまでに数十分から1時間程度の時間が必要です。
指標発表直後は大きく円高に振れたものの、その後、発表前の水準をはるかに超える円安へとトレンドが転換することも多々見られます。
この真の値動きには大きく2つの傾向に分けることができます。
- ゆるやかなトレンドが次第に大きくなる値動き
- 行き過ぎたトレンドが揺り戻される値動き
24時~朝5時の順張り手法で狙うのは1の値動きです。
経済指標発表直後はあまり大きな変動は見られなかったものの、時間が経つごとにその勢いが次第に強くなり、方向感も定まってきている…。
上記のような値動きは順張り手法が最も得意とする場面です。
もし既に1日の平均的な値動きを大きく超える変動が発生していれば、2の揺り戻しが起きる可能性があり注意が必要です。
順張りの売買シグナルである移動平均線の上抜けやMACDのゴールデンクロスが発生していたとしても安易に乗っかるのは避けましょう。
レンジ相場を狙った逆張り手法をしたいに人におすすめの時間は5時~9時
レンジ相場を狙った逆張り手法を採用する場合、5時~9時がおすすめの取引時間です。
この時間帯は参加しているトレーダーの数が少ないため、大きな値動きが発生しにくい時間帯です。
5時~9時は比較的小さなレンジで値動きが継続する為、上昇すれば売り、下落すれば買いという逆張り手法が機能しやすいです。
FX初心者であっても、気軽に逆張り手法を実践できるおすすめの時間帯です。
ただし、5時~9時はスプレッドが広くなりやすい時間。
あまり広いとスキャルピングで勝つことが難しいため、デイトレード目線で取引すべき時間帯でもあります。
FX初心者の間はスキャルピングよりも、手数料負けの可能性が低いデイトレードを採用するという考えもあります。
安定して勝ち続けることを念頭に置き、5時~9時の逆張りトレードを実践するのもFX初心者が取れる1つの選択肢です。
FX初心者におすすめの取引時間まとめ
以上、5つのトレードスタイル別、FX初心者におすすめの取引時間について解説させて頂きました。
トレードスタイル | おすすめの取引時間 |
---|---|
とにかく短期間で大きく稼ぎたい | 22時~24時 |
勝率が高い取引、負けない取引がしたい | 9時~14時 |
小さな利益をコツコツ稼ぎたい | 16時~21時 |
トレンドに乗る順張り手法をしたい | 24時~朝5時 |
レンジ相場を狙った逆張り手法をしたい | 5時~9時 |
このように目指すトレードスタイルによって取引する時間帯は大きく異なります。
ちなみに、この中で最も初心者におすすめの取引時間は9時~14時です。
FXは世界中のトレーダーがしのぎを削る過酷な金融市場。自身の相場観と世界中のトレーダーとの相場観を常に合わせ続ける作業はFX初心者にはとても難易度が高い。
日本人からすると円が売られる局面だと判断する場面でも、米国人から見れば円を買うべき局面と”情報は見る立場”によって解釈が異なります。
そんな中、9時~14時は主に日本のトレーダーが外国為替市場の中心となる為、日本人視点で理解できない動きは少ない。
全くの0からFXをするような初心者であれば、理解しやすい値動きが発生する、9時~14時が最も勝ちやすく、おすすめしたい取引時間です。