エンディング・ダイアゴナルはFXでのエリオット波動の最終局面に現れるチャートパターンです。
今回はエンディング・ダイアゴナルの定義や取引手法に取り入れた戦略を解説していきます。
エンディング・ダイアゴナルは基本的にトレンド転換のサインとして現れますが、トレンド転換せず継続することもあるので、相場全体を把握しておくことが重要です。
エンディング・ダイアゴナルについて詳しく知りたい人は参考にしてください。
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このページのもくじ
エンディング・ダイアゴナルとは
エンディング・ダイアゴナルはエリオット波動での第5波に発生するものです。
第5波の波の勢いが強く、行き過ぎたトレンドになったときに発生します。
エンディング・ダイアゴナルは大きなトレンド状況でトレンドの最終場面でしか発生しません。
エリオット波動での第5波で発生する
エンディング・ダイアゴナルはエリオット波動の修正波(C波)でも発生すると言われていますが、基本的に第5波で発生します。
第5波の波が大きくなれば大きくなるほど大きくトレンド転換していくので、逆張りトレードのチャンスを捉えることも可能です。
エンディング・ダイアゴナルの形状は3-3-3-3-3で構成されており、3-3-3-3-3で構成されていない場合はエンディング・ダイアゴナルとは違う現象になるので注意してください。
トレンド転換のサインになる
エンディング・ダイアゴナルはトレンドの最終局面に出現する形状なので、トレンド転換のサインになります。
エンディング・ダイアゴナルでは上昇・降下トレンドの力が弱く高値・安値の更新が抑えられている状況になっています。
トレンド転換した場合、急騰・暴落する可能性が高いので大きく利益を獲得できるチャンスになります。
エンディング・ダイアゴナルの発生パターン
エンディング・ダイアゴナルの発生パターンをまとめました。
エンディング・ダイアゴナルは下降トレンド・上昇トレンド中に発生します。
エリオット波動の波をしっかり形成していないと出現しないので、第5波だけでなく1~4波まで形成されているか確認しましょう。
エリオット波動成立には原則があります。
原則が1つでも外れるとエンディング・ダイアゴナルが形成される事はないので注意しましょう。
トレンド転換で降下するパターン
上昇トレンドでエリオット波動が形成されたパターンで、上記の様な形状になります。
ココで注目するポイントは第3波が一番大きく伸びているかです。
第3波の勢いが1波より弱い場合、エリオット波動の原則に当てはまらないので上昇を抑えられている状況となります。
第4波のあとの高値更新が除々に抑えられていき3-3-3-3-3の構成で進んで行けばエンディング・ダイアゴナルが発生します。
3-3-3-3-3の形状が構成されたあとに為替値は大きく下落します。
トレンド転換で上昇するパターン
トレンド転換で上昇するパターンは上記で話していた上昇トレンドから降下トレンドの逆バージョンです。
降下トレンドに転換するパターンと同じで、エンディング・ダイアゴナルが3-3-3-3-3で構成されていることが重要です。
エンディング・ダイアゴナルが発生したあとは相場が大きく転換していき、大体前回のトレンド発生したポイントまで暴落・高騰します。
エンディング・ダイアゴナルを見つける方法
エンディング・ダイアゴナルを見つける方法を紹介します。
エンディング・ダイアゴナルには定義が幾つかありますが、先にエリオット波動について知っておく必要があります。
エンディング・ダイアゴナルはエリオット波動の最終局面で発生する形状なので、エリオット波動の形成パターンを覚えて起きましょう。
エリオット波動の定義を理解する
エリオット波動の定義は以下の通りです。
- 第3波の幅が一番短くなることはない
- 第1波の安値を超えて第2波が安値になることはない
- 第4波の始値が第1波の高値を下回ることはない
- 上昇は5波で降下は3波
エリオット波動の定義を見てみると、しっかりトレンドを形成していないとエンディング・ダイアゴナルは発生しないことがわかります。
エリオット波動の第1波~5波には特徴がそれぞれあります。
- 第1波=大きな動きはないが方向性が見えてくる
- 第2波=第1波の大部分を打ち消す反発がおきる
- 第3波=第5波の中で一番大きな波
- 第4波=値動きが激しいが高値は維持している
- 第5波=トレンドの勢いが増して急騰する可能性が高い
各波の特徴と原則を照らし合わせて、しっかりエリオット波動が形成されているか確認しましょう。
エンディング・ダイアゴナルはエリオット波動前提で発生する形状ということを覚えておきましょう。
上昇は5波・降下3波のサイクルを読み取る
エリオット波動は上昇5波・降下3波のサイクルのサイクルで変動します。
上昇5波と降下3波を自分で見つける必要がありますが、捉える形が違うと解釈が異なってしまう場合があります。
実際にエンディング・ダイアゴナルが発生したチャートを紹介
実際にエンディング・ダイアゴナルが発生したチャートパターンを紹介します。
各トレーダーによって解釈が異なることもあるので参考程度に見て下さい。
今回紹介するチャートは豪ドル円と米ドル円です。
主要通貨ペアなのでボラティリティが低めになっていますが、トレンド発生中にエンディング・ダイアゴナルを捉えることができました。
豪ドル円のチャート
豪ドル円のチャートでエリオット波動を当てはめました。
第3波で急上昇し、エンディング・ダイアゴナルでは本来のトレンド以上の動きを見せて下落しています。
しかし今回のチャートパターンでは第1波まで下落する状態になっていないので、完全なエンディング・ダイアゴナルのセオリー通りに動いては居ません。
安値の位置が4波の安値より下がって居るのでトレンド転換のサインにはなっていますが、レンジ相場に移行する可能性が高くなっています。
このようにエンディング・ダイアゴナルが形成されても大きく下落しない場合もあります。
米ドル円のチャート
次に米ドル円のチャートに当てはめました。
この場合第5波の勢いが一番大きい形状になっており、大きく上昇したあと大きくトレンド転換が発生しています。
しかし、上記のチャート画面の場合高騰したあとの反動で下落しているようにも見えるのでエリオット波動に当てはまらない可能性があります。
エリオット波動での原則で第3波の伸びが一番大きいとありますが、上記のチャート画面の第3波は大きくありません。
このようにエリオット波動を無理に当てはめると、ミスリードしてしまうことがあるので注意しましょう。
エンディング・ダイアゴナルの特徴
エンディング・ダイアゴナルの特徴をまとめました。
- 高値・安値の更新が鈍くなる
- 波の構成は3-3-3-3-3
- トレンド転換せず継続する場合もある
エンディング・ダイアゴナルはエリオット波動の最終局面のみ発生します。
頻繁に発生する形状ではないので、見逃さないようにしましょう。
エンディング・ダイアゴナルを捉えた場合、大きなトレンド転換が発生する示唆なので逆張りトレードで広い利確幅を取りましょう。
値動き幅が除々に狭くなる
エンディング・ダイアゴナルは終盤に高値・安値の更新が鈍くなります。
除々に高値・安値の更新が抑えられてトレンド転換が起こる可能性が高くなります。
高値・安値の値動き幅が除々に狭まってくるので、高値と安値のラインを引くと三角形の形状が構成されます。
見た目もわかりやすいので、エリオット波動の形状パターンに当てはまった場合第5波に注目してみましょう。
波の構成が3-3-3-3-3
エンディング・ダイアゴナルの波の構成は3-3-3-3-3となっています。
構成が3-3-3-3-3になっていない場合、エンディング・ダイアゴナルではない可能性があります。
第5波の内容を細かく見て値動きの構成を確認しましょう。
トレンド転換せず継続する場合もある
エンディング・ダイアゴナルは大きなトレンド転換の示唆ですが、エンディング・ダイアゴナルの形状が完成しないままトレンド継続する場合もあります。
通常の場合ではトレンドラインを突き破ってトレンド転換が発生しますが、第5波のトレンドラインの抵抗に負けてレンジ相場に展開するパターンもあります。
エンディング・ダイアゴナルはエリオット波動の第5波で発生する
エンディング・ダイアゴナルはエリオット波動の第5波で発生することがわかりました。
最終局面に値動きが伸び悩んでいることを確認するだけでなく、構成パターンが3-3-3-3-3で構築されていることを確認しましょう。
エンディング・ダイアゴナルを捉えると大きなトレンド転換に乗ることが可能です。
利益幅を広く取れる可能性があるので、エリオット波動に当てはまるチャートパターンがあれば試してみましょう。