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資源国とは?資源の輸出量ランキングと資源国通貨の特徴・今後の見通しを解説

金融・証券用語で資源国通貨という言葉が良く聞かれます。

資源国とは、鉱物資源・エネルギー資源・食料資源などを主要輸出品にしている国のことです。

有名なところでは、中東の産出国などが挙げられます。

商品の市況が国全体の経済に影響するのが他の国との違いで、その特色から投資家からも注目されています。

今回は、資源国の特徴や経済規模、資源国通貨の特徴について解説していきます。

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主な資源国ランキング

資源国と一口にいっても、何を主要輸出品にしているかは国によって大きく異なります。

また、資源国の定義は曖昧で、資源を輸出している国を総称して呼ぶケースもあります。アメリカ合衆国なども、資源国に数えられるケースがあります。

ここからは、主な資源国の分類を紹介していきます。

鉄(鉄鉱石)の輸出国

順位国名輸出量(千トン)
1オーストラリア557,427
2ブラジル292,778
3中国209,311 12
4インド126,000
5ロシア56,700
6南アフリカ47,200
7ウクライナ37,700
8カナダ31,500
9アメリカ31,300
10イラン23,900

鉄鉱石は製鉄原料となる鉱石で、日本などの算出が少ない国はほとんどを輸入に依存しています。

鉄の算出は以下の3か国で世界全体の7割以上を占めています。

  • オーストラリア
  • 中国
  • ブラジル

中国は鉄輸出以外の産業も大きいものがありますが、それ以外の国は鉄資源国と言えます。

その他は、イラン、ベネズエラ、カザフスタンなどが資源国に挙げられます。

原油の輸出国

順位国名輸出量(百万US$)
1サウジアラビア93,153
2ロシア83,080
3アラブ首長国連邦62,720
4アメリカ50,286
5カナダ47,731
6イラク29,247
7ナイジェリア25,823
8カザフスタン25,133
9ノルウェー22,736
10クウェート22,481

原油は現代の生活に必要不可欠なエネルギーであり、高い価格で輸出されています。

原油輸出国として不動の1位を誇るのがサウジアラビアで、その後にロシア、アラブ首長国連邦、アメリカ合衆国と続きます。

クウェートやイラク、イランなどの中東国家は、原油生産・輸出が経済に占める割合の多い資源国となります。

天然ガスの輸出国

順位国名輸出量(百万US$)
1ロシア33,006
2アメリカ18,672
3カタール14,923
4ノルウェー12,132
5ドイツ9,192
6マレーシア6,081
7アルジェリア5,907
8トルクメニスタン5,580
9インドネシア5,176
10カナダ5,163

天然産の化石燃料として利用される炭化水素ガスのことで、エネルギー源や化学品原料として広く用いられます。

天然ガスの生産はロシアが1位で、その次にアメリカ、カナダ、イランと続きます

ロシアだけで世界の生産量の20%を占めるほど、大きなシェアを誇っています。

EUは国全体の生産量が世界の5~7%ほどのため、ロシアからの輸入に依存しています。

石炭の輸出国

順位国名(百万トン)
1オーストラリア389
2インドネシア370
3ロシア171
4コロンビア83
5南アフリカ77
6カナダ30
7カザフスタン26
8ポーランド9.3
9中国8.6
10インド0.7

石炭はかつてのエネルギー源というイメージがありますが、世界的に見ると日本やオーストラリア、ドイツ、インドなどの国は未だ石炭火力発電に依存しています。

石炭生産でダントツのシェアを誇るのが中国で、1年で2,70億~3,00億トンほどの生産量となっています。

その次に来るのがアメリカでインド、オーストラリア、ロシアと続きます。

非鉄金属の輸出国

非鉄金属と呼ばれるものは、例えば以下が当てはまります。

  • 亜鉛
  • ウラン
  • 白金
  • パラジウム
  • マンガン
  • ニオブ
  • ニッケル
  • モリブデン
  • リチウム
  • コバルト
  • ボーキサイト
  • タンタル
  • クロム
  • フェロクロム

非鉄金属の資源国として代表的な国が南アフリカ共和国です。

その次にカザフスタン、中国と続きますが、2000年代の中国の躍進が目覚ましく、2003~2008年の5年間でフェクロムの生産量は2倍になっています。

資源国通貨の特徴

資源国通貨とは、資源の輸出への経済的依存度が高い国のことを指します。

この場合、国の経済がどれだけ輸出へ依存しているかが重要になるため、資源のシェアが高い国が必ずしも資源国通貨である訳ではありません。

例えばアメリカは天然資源の輸出国として大きなシェアがありますが、資源の市況に影響されるケースは他の資源国通貨と比べると少ないです。

代表的な資源国通貨には、以下があります。

通貨関連性の高い輸出資源
オーストラリアドル鉄鉱石、石炭
カナダドル原油
ニュージーランドドル乳製品
南アフリカランド金、プラチナ、パラジウム

ここからは、資源国通貨の特徴を見ていきます。

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主要な資源との相関性が高い

資源国通貨は、主要な資源の市況との相関性が高いです。

例えば、ニュージーランドの場合は乳製品の価格が上がると買われ、下落すると売られる傾向にあります。

資源国通貨で取引をする際は、資源の市況分析が必須になります。

新興国が多く金利が高い

資源国通貨は資源輸出の割合が多い国の通貨なので、自然と新興国・発展途上国が多くなります。

そのため、資源国通貨は金利が高く、投資先として魅力的なケースが多いです。

FX取引でいえば、南アフリカランドなどはスワップ狙いの取引に向いています。

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資源国通貨のメリット

投資先としての資源国通貨の注目度は、近年上昇傾向にあります。

ここからは、資源国通貨のメリットを解説していきます。

高成長が期待できる

資源国通貨には、以下の2つの特徴が揃っています。

  • 資源輸出以外の産業に伸びしろがある
  • 資源輸出という安定基盤がある

資源国通貨はどれも今後の成長が期待できるため、今から投資をしておく先として十分おすすめできます。

投資の自由度が高い

資源国通貨は市場が未成熟なこともあり、世界の金融に強く参入していないことが多いです。

例えば中国人民元やインドルピーは世界の影響力が高まったのを機に、投資への規制をかけました。

これは政策も関係していますが、投資による市場の混乱を避けるという目的もあります。

まだまだ注目度の低い資源国通貨はこうした規制が比較的少なく、自由に投資できるメリットがあります。

資源国通貨のデメリット

1、2品の資源輸出に頼っている国は、その分だけ経済が脆弱ということでもあります。

ボラティリティが高いのは投資先として魅力的な側面もありますが、工場の事故や輸出時の事故などでも大きく下落するリスクがあるのは注意が必要です。

資源国通貨の今後の見通し

資源国通貨の今後の見通し

資源国通貨は今後、どのような推移を辿っていくのでしょうか。

2021年時点の動向から、将来の推移を予測していきます。

人口増・資源消費増により高成長の期待大

先進国が少子高齢化に苦しむ一方で、アジア・アフリカの人口は未だ増加を続けており、2050年代に100億人を突破するとも予想されています。

人口減の先進国でも資源の消費量は増え続けており、更に新興国の需要も拡大すれば、資源国通貨の価値は更に拡大すると考えられます。

近年では米ドルの低迷が叫ばれていることも、資源国通貨にとっては追い風となっています。

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リスクマネー頼みは懸念要素として残る

資源国通貨は、高金利という“投資先としてのおいしさ”が理由で需要が過熱しています。

しかし、投資先としての需要で買われているということは、うまみが無くなった時点で売られやすいということでもあります。

こうしたリスクマネーへの懸念は将来的にもついて回るので、十分注意する必要があります。

資源国通貨以外でも主要資源の市場分析は重要

資源国通貨の推移を予測する場合は主要な輸出資源の分析は必須となります。

ただ、資源国通貨以外の米ドルなども、国内の資源の市況分析は非常に大切です。

例えば2020年では、アメリカのシェールガス輸出の状況が、今後の米ドルの行方を占う要素として大きく注目されました。

資源は国の経済に重要な役割を果たすことを把握しておきましょう。

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