ポジションのサイズに対する考え方次第で、利益を大きくするだけでなく損失を抑えることに繋がります。
「思うように資産が増えない」「勝つときよりも負けるときの額が大きい」などのことに悩まされることもなくなるでしょう。
投資は9割が負けて1割しか勝てないといわれますが、原因はポジションサイジングを怠っている場合が多いです。
この記事はポジションサイジングの基礎から安全に稼ぐコツについて解説します。
損をせずに利益を出したい方はぜひ参考にしてください。
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このページのもくじ
ポジションサイジングとは
ポジションサイジングとは、ポジションの大きさを決めることです。
言い換えるとはトレードの「取引量」の大きさを変えることを指します。
為替相場に対して、最適なポジションサイジングを行うと利益を出すことが可能になります。
なぜなら為替相場は日々変動しており、利益を出せるポジションも同時に変化するためです。
じつは取引で損するトレーダーは、ポジションサイジングの重要性を理解せずに投資を行っています。
コツコツと利益を上げている一部の投資ほど、ポジションサイジングの決め方には慎重に取り組みます。
為替相場の状況に合わせてポジションを管理する
為替相場の状況によってポジションが変化するので注意が必要です。
ポジション次第で利益や損失に大きく影響します。
FX取引は主に「買い」と「売り」の2つのポジションが存在し、買いは「ロングポジション」で、売りは「ショートポジション」と呼ばれます。
為替相場の値動きに対して、ロングポジションとショートポジションの取引量を調整することで利益が確定するため、注意深く取り組まなければなりません。
また為替相場の値動きは、経済指標や各国の金融政策などで変化し続けるため、チャートの動きから目を離さずに分析を行う必要があります。
他には政治情勢や要人の発言もレートに変化を与えるので、ポジションサイジングを行う際は情報収集を欠かさずに行いましょう。
損失リスクを管理して破産しないような運用方法を確立する
損失リスクの管理は一定期間における最大許容損失額を決めることです。
あらかじめ損失リスクを決めておかないと、破産する可能性が高まります。
為替相場の変動は何が起こるかわからないため、大きすぎるポジションを選択したままでいると大きく資金を失いかねません。
例えば、利益を得るためにレバレッジをかけすぎて損失を被ることや、各国の経済状況や政変などにより為替相場が変動することがあります。
とくに個人のトレーダーは運用方法を確立しないまま取引を行うことが多いので損失を出すことが多いです。
突発的な事象に対応出来るようにポジションを小さくできる準備をしておき、破産する事態を避けるためにリスクを管理できる運用方法を確立しなければなりません。
ポジションサイジングで重要なポイント
ポジションサイジングで重要なポイントは以下の3つです。
- 精神を安定させる
- 損小利大を心がける
- 取引の内容をシステム化する
投資の成功は精神面による影響が大きく、利益が出たときだけでなく損失が出た時に冷静でいられるかが大切です。
また目先の利益を追わずに総額で勝つことを心がけて、損失を抑えて利益を大きくすることが重要です。
さらに取引内容をシステム化することで、損失が出たときや利益を自動化することができます。
ポジションサイジングはあらかじめルールを決めることで、大きく損をすることなく利益を積み上げることが可能になるでしょう。
精神を安定させる
トレードを行っている最中は、レートの変動に応じて感情が揺れ動いてしまいます。
冷静さを保って、ご自身の資産が増減する事態を観察ことは難しいです。
とくに損失が出た時に人は動揺しやすくなるため、トレーダーには焦らずに損切りできる資質が求められます。
トレードの最中はどんな人でも感情的になる瞬間があるので、思いもよらない行動にでることがあります。
そのため、ポジションサイジングによる調整は精神を安定させるために有効であり、感情の揺れを抑えるためにも必要不可欠です。
あらかじめ損失額を設定することで、損失が出たとしても予想の範囲内の出来事になるため、気持ちを切り替えてトレードに取り組みやすくなります。
損小利大を心がける
相場で勝つために「損小利大」を意識することが大切です。投資はトータルで勝つ必要があるため、損失は最大限に抑える必要があります。
しかし多くの人は感情に左右されて「損大利小」に陥ってしまい、結果として総額で損をしてしまいがちです。
例えば、値上がりを期待して損切りのタイミングを見失うことや、値下がりすることに焦って利益を確定させるなどしてしまいます。
そのためポジションサイジングを行うことで、トレードの状況に合わせた取引が可能になり、損失を抑えて利益を積み上げられます。
投資は最後に利益が残っていればいいと考えて、目先の利益を追わずない姿勢で取り組むことをおすすめします。
取引の内容をシステム化する
取引の内容をシステム化することでポジションの基準ができるので、値動きに合わせて自動で取引を行ってくれます。
為替相場に合わせて売買を行う必要がなくなり、自分で操作しなくても損切りや利益の確定が可能になります。
24時間パソコンの前でレートを把握しなくてもよいです。自動で取引を行うことで値動きに合わせて売買を行う手間が省くメリットが得られるでしょう。
また毎回一定の取引を自動で行うことで、トレードの検証や改善に役立ちます。
さらに日々の取引の推移を把握できると、投資の効果の分析しやすくなります。
ポジションサイジングの取引自動化は、トレードの一貫性や継続性を保つために必要不可欠なので積極的に取り入れましょう。
ポジションサイジングで失敗してしまうパターン
ポジションサイジングで失敗しやすい特徴は以下の3つです。
- 損失リスクを考えていない
- 取引数量を適当に決めている
- リスクの高いトレードをしてしまう
基本的に投資はリスクがつきものなので、利益ばかりを追ってはいけません。
リスクを把握した上で、ポジションサイジングを行う必要があります。
また取引数量を適当に決めてしまうと、資金不足やリスクを抱える可能性が高くなります。
自分の資金に見合った投資を意識しないと、リスクの高いトレードばかりを行うようになり、結果として損することになるでしょう。
損失リスクを考えていない
投資は損失のリスクを把握しないことには、取引で利益を出し続けることは難しいでしょう。
例えば、金利や為替の変動など損失を出すリスクが多く存在し、常にお金を失う可能性があることを忘れてはいけません。
ポジションサイジングで取引の基準を決めずに投資すると、利益を出すことばかりに目がくらんで損失額を増やしてしまうでしょう。
取引数量を適当に決めている
ポジションサイジングで適当に取引数量を決めてしまうと、利益を出しにくくなり、かつ損失も出しやすくなります。
最適でない取引数量は、資金に対して過大なリスクを抱えたり資金不足に陥る可能性が高まります。
ちなみにFX取引で個人投資家が取引する数量は、平均すると1万通貨が多いです。
なぜなら1万通貨の取引数量であれば、1日1万円の利益を期待できるためです。
まずは資金に対して妥当な取引量を把握してポジションサイジングを行い、利益が出やすく損失が出にくい基準を作るようにしましょう。
リスクの高いトレードをしてしまう
FXのトレードで大きく利益を上げようとすると、値下がりした際に損失を出す可能性が高いです。
さらに損失を取り返そうとすると、感情的になって取引で損をしやすくなります。
例えば25倍のレバレッジを効かせて必要最低限の資金のみの場合、あっという間に証拠金不足に陥るでしょう。
レバレッジが高すぎる場合、ロット数を減らして証拠金の金額を増やすなどの調整が必要になります。
とくに初心者の方は、最初から高額な取引を避けてトレードを行うことをおすすめします。
なるべくリスクを抑えるために、レバレッジを上げるのは取引に慣れてからにしましょう。
資金に見合ったポジションサイジングを確立する方法
資金に見合ったポジションサイジングは以下2つを意識しましょう。
- リスクリワードで資金を管理する
- 適当にエントリーポイントを決めない
- 取引数量と投資資金の比率を考える
ポジションサイジングは利益と損失のバランスを取ることで、安定して勝率を上げることが可能になります。
さらにエントリーポイントと投資資金の比率を考慮することで、無理のない範囲で投資を行うことができます。
投資は利益を追いすぎずに損失のリスクを防ぐことで重要なので、ポジションサイジングを行う際は自己資金によるポジション移動を意識しましょう。
リスクリワードで資金を管理する
リスクリワードとは、1回の取引における「損失:利益」の比率のことです。
このリスクリワードにおける利益と損失の割合が1:2以上になるように資金を管理が必要になります。
例えば、利益が1万円で損失も1万円の場合は、リスクリワードは1:1になり、利益が2万円で損失が1万円の場合は1:2のリスクリワードです。
比率の計算式は『勝ちトレードの平均』÷『負けトレードの平均』で算出できるので、トレードごとに値を計算して資金の管理を行いましょう。
投資で勝ち続けるために最適なリスクリワードは、「1:2」か「1:3」です。もしも勝率が低くなった場合でも利益を残す可能性が高まります。
適当にエントリーポイントを決めない
エントリーポイントを適当に決めてしまうと、大きく損失を出しかねません。
エントリーした段階で、トレードの勝敗は半分は決まってしまいます。
なぜならエントリーするタイミングが早すぎると損失に繋がり、また遅すぎても他のトレーダーの利食い売りに巻き込まれてしまうからです。
しかし最初からタイミングをつかむことは難しいので、少額の投資を行って慣れることをおすすめします。
また市場予測やレートの分析よりも、エントリーポイントのタイミングが合っている方が利益を出しやすくなります。
FXトレードのエントリーポイントの改善するためには、チャートにエントリーとイグジットの記録を行い、定期的に確認することを意識しましょう。
取引数量と投資資金の比率を考える
投資の世界で有名な「2%ルール」があり、1回のトレードのリスクは2%程度まで抑えることが理想とされています。
つまり、1回のトレードで取る最大リスク(損失額)をトレード資産の2%にすることです。
例えばトレード資産が100万円の時に2%と設定した場合は、損切りの損失額が2万円となるようにポジションサイジングを行うことをおすすめします。
投資におけるリスクを抑えることで、トレードで連敗が続いたとしても損失が出にくくなるでしょう。
他には1~5%以内の設定で投資を行う場合があります。パーセンテージが低くなるほど利益が落ちるため、利益とのバランスを考えて投資することが重要です。
ポジションサイジングは資金を効率的に増やすルール
ポジションサイジングは、資金を効率的に増やすためのルール作りです。
取引量を戦略的に決めて、安定的な運用に役立ちます。
FXは手法やテクニックなどにとらわれることが多いですが、損をしないためにルールが前提条件になります。
そもそもFXのトレードは予測を的中させる手法ではなく、口座の資産を減らさずに運用することが大切です。
ポジションサイジングによってリスクを抑えることと、安定して資産を増やすことに繋がります。
利益だけを追っていては資産は増えないと考えましょう。
そのため、資産運用の攻め(利益)と守り(リスク回避)にはポジションサイジングが必要不可欠です。