FXの取引において感情的に考えてしまって、合理的な取引ができないことは誰にでも起こりえます。
例えば順調に利益が伸びていてまだ伸びると期待して損失に転換してしまったり、損失を確定してしまうのが怖くて塩漬け状態に陥ってしまったりするケースです。
取り挙げたほとんどのケースには、プロスペクト理論が関係しています。
プロスペクト理論を克服しないことには、FXトレードにおいて上手く利益を上げていけません。
そこで本記事ではプロスペクト理論とは何なのかについて解説するとともに、具体例や克服方法についても紹介していきます。
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このページのもくじ
FXにおけるプロスペクト理論とは?
プロスペクト理論とは、損失の程度に応じて人間の行動は変化するという理論です。
プロスペクト理論は行動経済学者のダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーの2人によって考案されました。
FXのトレードだけでなく日常生活の中においてもプロスペクト理論が用いられることが多く、私たちは気づかないところでプロスペクト理論に基づいた行動を行っています。
具体的にプロスペクト理論の考え方について見ていきましょう。
人間は損失に応じて行動を変化させることを証明した理論
通常、経済学では人間の行動は合理性に基づいているということが一般的でした。
しかしプロスペクト理論では、人間は被ることになる損失の程度に応じて行動するという考え方を提唱しています。
つまり人間は常に合理的に行動しているのではなく、感情によって行動しており、特に損失を嫌うという事実があるということです。
逆に解釈するとプロスペクト理論を克服し、感情によって判断するのを避け合理的に判断することができればFXトレードにおいてもより多くの利益を手に入れることができます。
プロスペクト理論を克服して取引に勝つための方法
人間がプロスペクト理論に基づいて行動していることは理解できました。
しかしプロスペクト理論を克服しないことには、トレードにおいて大きな利益を獲得することができません。
ここからはプロスペクト理論を克服するための方法について詳しく解説していきましょう。
明確な取引ルールを定める
損益に基づいた合理的な判断ができない時は、明確な取引のルールを自分自身で定めることが重要です。
明確な取引ルールを設定しておくことで、欲がない合理的な判断が可能になります。
例えば「いくらまでのラインに行けば損切りする」や、「いくらまでのラインを超えれば利益を確定させる」などです。
取引ルールを定めるというプロスペクト理論の克服方法は、比較的実行しやすいものなので取り掛かれる人は今日のうちから実践してみましょう。
FXについての知識を一から振り返る
FXについて深く理解している人はついつい知識に頼って、取引をしてしまうことがよくあります。
FXの知識はトレードの上で非常に大事なものですが、本当に知識が利益をもたらしているのかは分かりません。
知識が原因でプロスペクト理論の罠にはまってしまっている人もいます。
これまで取り入れてきた知識を一から振り返ってみましょう。
実際の取引で役に立っている知識もあれば、役に立ってない知識があることも多いです。
役に立ってない知識を利用しないようにすることで、プロスペクト理論を克服してみましょう。
トレードから離れて実績を客観視する
紹介してきた方法を実践してみても、プロスペクト理論を克服できない可能性があります。
どうしても克服できない時は、一度FXを離れてみるのもいい克服方法です。
トレードをしながらプロスペクト理論の克服に臨んでいると、いつ感情的に行動してしまったのか分かりにくいものです。
一度FXを離れて取引履歴を客観視することで、自分自身では合理的な行動をしたと思っていた部分が感情的な行動だったと分かる可能性があります。
克服できない人には自分がプロスペクト理論通りの行動をしていることに気づいていない人もいるため実践してみましょう。
FXにおけるプロスペクト理論の2つの事例
言葉だけでプロスペクト理論について理解をするのは難しいです。
そこでプロスペクト理論についての事例を2つ紹介します。
身近で具体的な事例を取り上げ方が理解も深まりやすいので、事例を用いてプロスペクト理論についての理解を深めていきましょう。
事例①チキン利食い
チキン利食いは事前に設定しておいた利益確定の条件を満たしていないのに、利益を確定させてしまうことをいいます。
プロスペクト理論では人間は目の前の利益を優先させてしまうとしており、チキン利食いは取引で感情的に判断してしまった結果引き起こされる行動です。
チキン利食いを続けてしまうと、利益を伸ばせる手前で利確させてしまい思うように収益が伸びていきません。
事例②損切りできない
下降をし続ける値動きの際に必要になるのが損切りですが、トレーダーの中には損切りを苦手としている人たちが一定数います。
損切りができないのは、プロスペクト理論での損失を前に行動を変化させてしまうことの典型です。
損益が確定するのを何としてでも避けようとする感情的な判断に分類されます。
損切りができないと含み損が膨れ上がり、いくら利益を上げていてもトータルの収益では損失が上回ってしまうことになります。
プロスペクト理論を克服してFXで勝てるようになった人たちの体験談
プロスペクト理論についての理解や克服方法は理解できました。
ここからは実際にプロスペクト理論を克服し、トレードを有利に進められるようになった人の体験談を聞いてみましょう。
体験談①トレードを有利に進められるようになった
ロスペクト理論を理解するまでは、合理的にトレードを行うことができておらずあまり大きな利益を上げることができませんでした。
トータルで見ても利益が少し上回るぐらいで、有利に取引を進められていたとは言えない状況です。
これからどのようにして利益を増やしていこうかと思い悩む日々が続く中で、プロスペクト理論を知る機会がありました。
自分がトレードで思うように勝てなかったのはプロスペクト理論が原因であることを知り、何とか克服してみせようと日々努力することに……。
次第にトレードの際にも合理的な判断ができるようになり、それに応じてトレードの勝利率や利益を非常に大きくなりました。
プロスペクト理論を理解して克服するだけでも、本当にトレードに勝てるようになるので必見です。
体験談②損切りができるようになった
昔から損切りが苦手で、FX自体は10年ぐらい続けているのに思ったように収益を上げることができません。
原因は損切りできないことによる損失の増加にありました。
損切りできないのは自分でも分かっていましたが、実際の取引になってしまとどうしても感情に動かされ損切りできなくなってしまいます。
そんな時にプロスペクト理論についてのネットの記事を見つけ、具体的な克服方法も提示されていたためすぐに行動に移してみることに。
今では損切りラインを決めることで合理的に取引を行うことができるようになっています。
体験談③稼げるようになった
FXは学生の時からの趣味で、人よりは比較的多くFXで稼いでいました。
とは言っても、毎月数万円程度の収入でちょっとしたお小遣いぐらいしか稼げません。
やるならとことんやろうと思って時間を多くかけましたが、全く利益は増えません。
しかし大学の授業でプロスペクト理論について勉強してからというものの、取引の判断を合理的に行えるようになりました。
今では月に数十万円もの利益を出せているので、やはりプロスペクト理論は克服することをオススメします。
プロスペクト理論を克服してFXトレードに勝とう
FXトレードをやっている限り、損失は非常に怖いものです。
誰でも損失の前では、しっかりと考えてベストな選択肢を歩むことが難しくなります。
しかしプロスペクト理論を克服できれば、トレードでも自分有利に進めることが可能です。
プロスペクト理論を克服して合理的に判断し、FXトレードで大きな利益を手にいれましょう。