FXは練行足のみを使って取引を行うと、効率の悪い取引になってしまいます。
まずは練行足の使い方や欠点を知りましょう。
そして他の手法と組み合わせて投資を行うことで、利益確定のポイントを把握しやすくなります。
この記事では練行足で勝率を高めるためポイントや注意事項を解説します。
練行足をFX取引に有効に使えるようになるために、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
FXの取引手法とは?初心者でもわかりやすいトレードスタイルや分析方法を解説
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このページのもくじ
練行足とは
練行足とは、一定の値幅を設定するチャートです。
値動きが一定の値幅を超えた段階で、新しい足記入してチャートを作成します。
チャートは価格が上昇の値動きの時は右上赤色で記入し、反対に価格が下落した際は青色で右下に書き込みます。
練行足チャートは赤色と青色のボックスが上下する図になり、一般的に為替相場と違ってシンプルで見やすいチャートになるのが特徴です。
非時系列チャートの一種
非時系列チャートとは時間の軸をなくして、価格変動に焦点を当てて記入する指標です。
時系列チャートに比べて、価格の方向性がわかりやすい特徴があります。
一目でトレンドの流れがわかりやすくなることで、相場の大局から投資の戦略を決めやすくなります。
練行足はトレンド相場における取引で利用されることが多くなりますが、細かい値動きが多いレンジ相場には適していません。
またデイトレードやスキャルピングのような短期取引よりも、時間に左右されにくい長期取引で用いる方が適しているチャートになります。
ローソク足とは別の値動きになる
時系列チャートのローソク足は時間の要素が加わるため、非時系列の練行足チャートに比べて値動きの幅がより細かくなります。
練行足は値幅が固定されているので、ローソク足のようにボックスが大きくなることはないです。
さらに時間内における高値と安値の概念がないため、さらに「上ヒゲ」と「下ヒゲ」といった値動きの最大値を示す指標もありません。
またボックスが反転するときは、反対方向への値動きが2倍以上の動きがある時なので、値動きの少ない相場では変化のない間延びしたチャートになることもあります。
練行足の値動きにおいて相場の流れが上昇することを「陽転」と呼び、下落することを「陰転」といいます。
どちらかが起こらないと値動きが表示されないため、リアルタイムで値動きが表示されるローソク足とは異なるのです。
練行足の使い方
練行足の使い方は、FX会社のツールでボックスサイズを設定するだけです。
ボックスサイズの値は自由に調整できますが、自動で調整する「ATR」を利用すると、より正確な値の練行足を作成できます。
通貨ペアごとにボックスサイズを調整するのは手間なので、ATRの自動調整を使いながら、状況に応じて手動の設定を使い分けて練行足のチャートを作りましょう。
ボックスサイズを設定する
まずはボックスサイズを設定します。
ボックスサイズは一定の値幅を設定することで、練行足チャートに値動きが反映される仕組みです。
相場が上昇するときは赤いボックスである「陽線」を書き、反対に相場が下降するときは青いボックスの「陰線」で値動きを記録します。
通貨ペアのボラティリティによってサイズ感が異なるので注意
ボックスサイズは通貨ペアごとに最適な値が異なるため注意が必要です。
サイズが小さすぎると練行足が多くなりすぎてしまい、反対にサイズが大きすぎると細かい値動きがわかりにくくなります。
そのためボックスサイズは値幅で設定せずに「ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)」を利用しましょう。
ATRとは一定期間の値動きから、平均的な値幅を算出できる設定のことです。
時間が経過するとともにボラティリティが変化するため、自動でサイズを調整してくれます。
ただし過去の相場の平均値なので、必ずしも最適な値を算出できるわけではありません。
練行足の欠点とは
為替相場の大局を把握するためであれば練行足は有効な手段ですが、終値のみで作成されるため細かい値動きからの分析には適していません。
また設定方法も相場の値動きがわからないと難しいので、初心者向けではない点に注意が必要です。
終値のみで作成される
練行足は上昇する時と下降する時のどちらも終値のみで作成されるため、チャートだけでは終値が決まる前の高値と安値の判断はできません。
高値と安値とはローソク足で作られるヒゲのことです。ヒゲの値が戦略を作る際の重要になる可能性があるので、大まかな値動きのみを把握するだけでは不十分といえます。
設定方法が初心者向きではない
練行足は自動でボックスサイズを設定できるとはいえ、本来は初心者向けの簡単な方法ではありません。
値動きの幅を設定する際は調整が必要なので、トレードの経験がない初心者にとってハードルが高く感じるはずです。
練行足と組み合わせて勝てる最強の手法
練行足は大まかに相場を把握することは得意ですが、細かな値動きには対応できません。
そのためローソク足やGMMAといった、正確な値動きを把握できる指標が必要になります。
つまり2つの手法を組み合わせることで、相場全体の把握と細部の値動きを同時に対処可能です。
メリットとデメリットを補完できる関係なので、投資の勝率を大幅に高めることができるでしょう。
ローソク足
練行足とローソク足を組み合わせると、ブレイクアウトが起こった時にエントリーを行い利益を拡大させることができます。
まずはレンジ相場が形成されている練行足を見つけましょう。
次にローソク足でサポートラインとレジスタンスラインをブレイクアウトしている部分があると、急激な値動きになる可能性が高いです。
練行足だけでは細かい値動きが把握できないため、ローソク足と組み合わせることで値動きのタイミングを予測しやすくなります。
GMMA
GMMAとは、12本のEMA(指定平滑移動平均線)から形成されるテクニカル指標です。
12本の異なる期間を表す指標と練行足を組み合わせることで、トレンドの方向がより明確になるメリットがあります。
具体的なエントリーポイントは、練行足がGMMAよりも上にある状態です。
GMMAが上にある状態はトレンドの方向がわかりやすいため、予測通りに動きになり勝率を高めやすくなります。
練行足はトレンドライン把握におすすめ!最適のボックスサイズに設定して分析しよう
練行足はトレンドの方向がわかりやすくなるため、利益を狙いやすくなるエントリーポイントが見つけやすくなります。
さらに為替相場に最適のボックスサイズを設定することで、より勝率を高めやすくなる戦略を立てられます。
FX会社のツールでボックスサイズの自動調整を行い、相場に合わせて手動の調整を行うことで投資効率を高めていきましょう。