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FXの手法

FXサイクル理論とは?種類ごとの周期の違い・勝率を上げる使い方を徹底解説

サイクル理論とは相場が動く一定の周期法則を見つけ出すための理論で、利用することでFX取引でより良い結果に繋げることが可能です。

特に長くポジションを保有するトレードスタイルではサイクル理論の活用がおすすめですが、誤った使い方をすると失敗する恐れもあるので注意が必要です。

今回は、サイクル理論の基本的な内容から実践での使い方まで、初心者にも分かりやすく解説していきます。

FXの取引手法とは?初心者でもわかりやすいトレードスタイルや分析方法を解説

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FXサイクル理論とは?

FXサイクル理論

FXのチャート(価格)は、上昇と下降を繰り返しながら推移をしています。

安値→高値→安値を1つのサイクルと捉えて、周期を測るのがサイクル理論の基本的な内容です。

最高値(天井)と最安値(底)は一定の周期でマークするものなので、過去の周期を参考に今後の値動きを捉えたい時に有効な手法です。

チャート周期は理論に当てはめた分析が必要

事前にサイクル理論を学習しておかないと、チャートの周期性を見極めるのは非常に難しいです。

チャートは最高値(天井)と最安値(底)を行き来しますが、ほとんどの場合でいびつな形になるので、条件に当てはめないと周期を見極めることはできません。

サイクル理論の時間軸

また、サイクルの周期はどの時間軸で見るかによっても変化します。※周期が長くなるほど、値動きも大きくなります。

FX取引では、トレードスタイルに合った時間軸のサイクルで分析をしないと意味を成しません。

サイクル理論の種類

サイクル理論は底→天井→底を1つのサイクルと捉える手法ですが、サイクルの時間軸をどこからどこまでに設定するかで、6種類に分けることが出来ます。

サイクル理論の中でも頻繁に活用されるのが、以下の3つです。

  • 4H(アルファ)サイクル
  • メジャーサイクル
  • プライマリーサイクル

その他にも、周期によって全6種類に分けることができます。

種類周期
長期サイクル30週以上
プライマリーサイクル18週~30週
メジャーサイクル35日~45日
トレーディングサイクル10日~18日
4H(アルファ)サイクル5日~8日
ベータ(1day)サイクル1日

それぞれ、1つずつ紹介をしていきます。

長期サイクル

長期サイクルは、最短でも1年を1サイクルとする超規模なサイクルです。

サイクルの規模は通貨ペアによって異なり、3年周期から8年周期まで様々です。

サイクル理論の一種ではありますが、7年周期の次は5年周期でサイクルが発生するなど、周期の再現性が低いサイクルなので、FXのチャート分析で使用されるケースは稀です。

長期サイクルの他に中期サイクル(季節サイクル)という最大2年周期のサイクルもありますが、こちらもFX取引ではあまり利用されません。

プライマリーサイクル

2、3か月単位から半年~1年までを1つの周期とするサイクルです。

通貨ペアによってバラつきはありますが、20週前後に収まるケースが多いです。

FXは長期のサイクルを活用することはほぼありませんが、プライマリーサイクルはスイングトレーダーならチェックが必要なサイクルとなります。

メジャーサイクル

ハーフプライマリーサイクルとも呼ばれるサイクルで、半月から1か月の短い周期となります。

日数で分析が出来るので変動が分かりやすく、プライマリーサイクルと組み合わせてトレードに活用するのがおすすめです。

「ハーフプライマリーサイクル」という名称の通り、プライマリーサイクルの約半分の周期と定義されることもありますが、基本的にはより短期のサイクル循環となります。

トレーディングサイクル

15日前後のサイクルを指し、メジャーサイクルの中に2~3個ほどのトレーディングサイクルが内包される形で出現します。

4H(アルファ)サイクル

4日~10日の周期を持ったサイクルで、4時間足チャートでサイクルを確認します。

デイトレーダーに愛用されるサイクルで、4時間足を使用する場合は事前に覚えておく必要があります。

FXの4時間足でのんびりスイングトレードする方法は?日足より手軽?メリット・デメリットとおすすめする理由を解説

ベータ(1day)サイクル

アルファサイクルよりも小さい規模のベータサイクル(1dayサイクル)というものも存在します。

30分足レベルでカウントするサイクルで、その名の通り1日周期で観測されます。

チャートに与える影響は微々たるもので、観測量が多くて面倒なのが難点ですが、エントリーポイントや決済ポイントの見極めによく活用されます。

FXサイクル理論の周期の数え方

サイクル理論では、周期をローソク足で数えます。

ローソク足の本数で周期を計算すると、的中率は各段にアップします。

サイクル使用するローソク足1周期あたりの本数
4Hサイクル4時間足60~80本前後
メジャーサイクル日足35~45本前後
プライマリーサイクル週足15~21本前後

上記の条件に当てはめた場合、サイクル率の予測的中は約80%と言われます。

FX取引でサイクル理論を使う場合は、ローソクの本数まで頭に入れておく必要があります。

通貨ごとのサイクルの傾向

1周期の中の値動きの傾向も、通貨によって異なります。

通貨特徴
円(JPY)対象通貨の傾向に依存しやすい
米ドル(USD)対象通貨の傾向に依存しやすい
ユーロ(EUR)平均周期が長い
ポンド(GBP)
  • 平均周期が長い
  • 周期がバラつきやすい
豪ドル(AUD)
  • アルファサイクルの周期が短い
  • 周期がバラつきにくい

円、米ドルはペアの通貨の傾向に依存しやすいですが、影響は短期サイクルほど強く、長期サイクルほど弱くなります。

規則性を持って周期を分析したいなら、プライマリーサイクルでの分析がおすすめです。

また、豪ドルは周期のバラつきが少ないため、スイングトレードなどに向いています。

通貨ごとのサイクルを分析することで、適切な取引手法を選択することが出来ます。

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FXサイクル理論の2つの形

1サイクルでの値動きの形は、大きく2種類に分けることができます。

  • ライトトランスレーション
  • レフトトランスレーション

サイクル理論を利用する主な目的は、上記の形を分析して、売りか買いか判断しやすくすることにあります。

ライトトランスレーションとレフトトランスレーションは、最高値に到達するまでの動きが異なるので、早い段階で今後の予測が可能です。

ここからは、それぞれの傾向を見ていきましょう。

ライトトランスレーション

ライトトランスレーション

ライトトランスレーションは、スタート時の安値よりも高い位置の安値で終了する形です。

1サイクルあたりの上昇期間が長く下降期間が短いので、頂点が右側にズレるのが特徴です。

サイクル終了までに売却をすれば、利益が出る形となります。

レフトトランスレーション

レフトトランスレーション

レフトトランスレーションは左側に頂点がある形で、終点の安値が視点の安値よりも低い位置になります。

ショート(売り)の優位性が高くなる形です。

勝率を上げるFXサイクル理論の使い方

サイクル理論を活用すれば、以下の2つの場面で有利になります。

  • エントリー
  • 利確・損切りの判断

知識として頭に詰め込むのではなく、実際の取引で有効に使うポイントをチェックしていきましょう。

➀サイクル理論を活用したエントリー

サイクル理論を活用すると、以下の方法でエントリーポイントを見つけるのが簡単になります。

  • 5分足を使ってベータ(1day)サイクルを見つける
  • ライトトランスレーション/レフトトランスレーションのどちらか判断
  • 次の安値でエントリーをする

また、ベータサイクルを活用すれば決済ポイントの判断も可能です。

上昇推移のチャートが山型になった段階で、どちらに崩れているか判断をして決済をおこないます。

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②利確・損切りラインの判断

利確か損切りかを見極める際も、トランスレーションを使って判断することができます。

サイクル理論ではサイクルごとのローソク足の本数が決まっているので、半分の本数に差し掛かった時に形成している形を見れば、ライトかレフトかの判断は簡単です。

レフトトランスレーションの場合は起点を割る(スタートの安値よりも終点の安値が低くなる)傾向にあるので、損切りをするのがおすすめです。

FXサイクル理論を使う時の注意点

サイクル理論はFXの分析手法の中でも比較的取り掛かりやすいサイクル理論ですが、活用する際は注意が必要な部分もあります。

実際の取引で活用する前に、注意点を頭に入れておきましょう。

サイクル理論は万能ではない

サイクル理論のみを活用すると、基本的に下降トレンドで買い注文をする逆張りトレードの形になります。

逆張りトレードはポイントを見つけやすいので初心者におすすめですが、ケースによっては順張りも組み合わせなければ上手くいかないことがあります。

また、外的要因によってはサイクル通りに動くとは限らないので、サイクル理論の他のテクニカル分析も活用する必要があります。

大小のサイクルが必ず併存する

どんなに周期の短いサイクルでも、最低2つ以上の小さなサイクルを内包しています。

1つのサイクルはより大きなサイクルに組み込まれており、更に小さなサイクルを含むというのが、基本的なサイクルの仕組みです。

プライマリーサイクルやメジャーサイクルの分析をしようと思っても、調査すべきサイクルを誤って違う結果になることも珍しくありません。

サイクルが1つ見つかったからといって、すぐに分析を始めず疑う姿勢が大切です。

サイクル理論で相場のリズムを読み解こう

初心者の場合、FXチャートの周期が分からず、「このまま際限なく上昇/下降するのではないか」という精神的な不安を抱えるケースは多いです。

サイクル理論を身に着けることで、チャートにはある程度の規則性があることが分かり、先が分からない不安から解放されるというメリットもあります。

サイクル理論を学んで、相場のリズムをつかんでいきましょう。

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