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【2021年最新】タイバーツの見通しはやばい?安定性の理由ととタイ経済の動き・長期の見通しを解説

タイの通貨タイバーツは近年のタイ経済の成長もあり、にわかに期待されています。

投資先としての盛り上がりはまだ大きくはないですが、今後は更なる成長も見込めると言われています。

今回はタイバーツの特徴から見通しまでを分かりやすく解説していきます。

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タイバーツのリアルタイムチャート

ダイバーツのリアルタイムチャートは下記の通りです。

タイバーツの特徴

タイバーツはタイ王国の公式通貨で、紙幣価値は20、50、100、1,000バーツの4種類が発行されています。

全ての紙幣の絵柄には現役、または歴代のタイ国王の肖像画が用いられています。

硬貨は25サタン、50サタン、1バーツ、2バーツ、5バーツ、10バーツが流通しています。

タイバーツを取引できる国内業者はごく一部

タイバーツを投資で扱える業者は、日本国内だとごく一部しかありません。

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1990年代に起こったアジア通貨危機により、タイではバーツの投機的売買を抑制する制度を実施しています。

具体的には準備預金制度によって、バーツの売買資金30%を外貨のままに1年以上口座に保管する義務を定めています。

タイ中銀の金融政策の歴史
年/月内容
2006年12月投機マネーの流入規制
2007年7月外貨保有規制の緩和 投機マネーの流入規制 資本流入抑制
2012年10月対外投資の規制緩和に向けたマスター
プラン公表 個人の海外不動産購入に関わる送金上
限額引き上げ
2017年6月海外投資・送金規制の緩和 個人投資家の対外投資の規制緩和
2019年1月海外送金事業を営む企業の最低タイ人従業員
シェアを従来の75%から25%に引き下げ
2019年7月投機マネーの流入規制 輸出業者の獲得外貨に関する規制緩和

タイバーツの魅力

タイは東南アジアの国の中でも最大規模の経済を誇り、今後は更なる発展も期待できます。

世界からの注目度を伸ばしているタイバーツの魅力について、詳しく紹介していきます。

国内経済は好況が続く

タイ国内は以下の要素から、景気の好調な状態が続いています。

  • 経常収支黒字
  • 低インフレ
  • やや引き締め気味の金融政策

こうしたタイの金融政策は世界のアナリストからも評価されており、バーツ高が維持されています。

2021年時点では他の先進国の混乱などもあり、相対的に買われている点も把握しておきましょう。

産業の効率化が進む

タイ産業の効率化

タイ国内では近年急速に工場のデジタル化や自動化が進んでおり、生産性の向上が見られています。

タイ国内のロボット・自動化従事者人口(2018年~2020年平均)
分野人口期待する人口
ロボット6,776人3万7,526人
スマート電子機器9,084人5万8,228人
デジタル11万330人11万6,222人

上記のように、国内のロボット・自動化産業に従事している人数は本来の需要を考えるとまだまだ不足しており、より拡大が見込めます。

これを受けて日本では日立グループなどが進出や技術提供をおこなっています。

タイバーツのリスク

タイバーツは好材料が揃っていますが、一方でリスクも存在します。

ここからは、タイバーツの不安要素を解説していきます。

長い政治不安が続く

タイバーツ投資で最も注意したいのが、タイ国内の政治不安です。

議会と軍の対立は長く続いており、2010年代には反政府デモや軍トップによる政権奪取などが頻繁に起こりました。

今後もクーデターが起こる可能性は十分にあり、投資の大きな壁となっています。

コロナ禍で観光業・航空業に打撃

タイの主要産業である観光業や航空業が、新型コロナウィルスの流行により大きな打撃を受けています。

観光産業はタイのGDPの2割を占めるため、経済への打撃は大きく、飲食店の休業も相次いでいます。

前述のように工業のデジタル化なども進んではいますが、それでも完全なシフトまで先は遠いため、苦境はまだまだ続くと考えられます。

タイバーツの今後の見通し

タイバーツの今後の見通し

新型コロナウィルスによるタイ経済の打撃は大きく、タイ中銀は2022年までの経済見直しを下方修正している状況です。

ただし、近年のタイ経済は10年間プラス成長を見せており、決して悲観的な要素ばかりだけではありません。

ここからは、タイバーツの将来的な見通し予想を見ていきます。

コロナ対策の結果が今後のカギ

コロナ対策では、欧米の国がロックダウン(都市封鎖)などの強硬な対応をしたのに対して、日本の対応は比較的緩やかだと言われています。

タイ国内の政策は世界の中でもかなり緩やかで、飲酒や娯楽を制限しない方針で進められました。

タイのコロナ対策は成功だというレポートも数多くありますが、2021年7月時点では感染者拡大の煽りを受けて新たな規制を発表しています。

今後の不透明な経済の中で、コロナ対策に成功した国ほど経済的に有利とも言われているので、対策の結果に注目しましょう。

東南アジアの拠点として外資企業が増える見込み

東南アジアの市場開拓に向けて、タイ・ベトナムを中心に進出する外資企業が増える見込みもあります。

もともと80年代から製造業を中心とした外資系企業の影響力は強く、更に日本企業が多く進出しているため日本円の影響も受けています。

今後、ビジネスの拠点として更に注目されると、タイバーツの見通しもより明るくなります。

タイバーツは新興国通貨の中でも安定性が高い

タイバーツは新興国通貨でありながら、安定通貨という評価をされています。

安定性の評価はタイ中銀の施策が功を奏したところも大きく影響しており、タイ金融界の手堅さも今後を占うポイントになるでしょう。

コロナ禍による先進国の混乱も含めて、タイバーツが世界の中でどう影響力を持っていくのか注視していきましょう。

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