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DAX指数の今後の見通しはやばい?過去のレートの推移とドイツ経済の動き・長期の予想

現在は世界中の株式市場や金融市場が連動しており、国内の株式を占う上でも外国の株価指数をチェックすることが有効になってきました。

ドイツのDAX指数はEUで最大の経済力を持つドイツの経済状況を表すことから、世界でも影響力の高い指数の一つとなります。

今回は、ドイツのDAX指数の概要から最新の動向を解説していきます。

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DAX指数の仕組み

DAX指数は、ドイツのフランクフルト証券取引所に上場している30銘柄から算出した指数のことです。

指数の算出は時価総額加重平均によって算出されます。

ドイツの株式市場は近年の振興方針によって大きく発達しており、ドイツ証券業界は大いに注目されています。

上記の理由からDAX指数の注目度も高まっている上、EUで最も経済力のあるドイツの指数なので、ヨーロッパ経済を占う指数としても注目されています。

DAX指数は1988年の指数を基準(1000)として算出されています。

DAX指数はドイツ経済を表す指数であり、アメリカのFTSE100、フランスのCAC40と共にヨーロッパの中で注目度の高い指数となっています。

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DAXの構成銘柄

DAXの構成銘柄

DAXは30銘柄で構成されており、時価総額などの取引規模から1年に4回見直しがおこなわれます。

見直しの機会は他の指数と比較しても多く、しっかりと評価しているのが分かります。

代表的な企業はフォルクスワーゲンやダイムラー、BMWなどの世界的な自動車メーカーが挙げられます。

2021年7月時点の構成30銘柄は、以下の通りです。

  • Delivery Hero SE
  • Fresenius SE & Co. KGaA
  • Bayer AG
  • Vonovia SE
  • Deutsche Bank AG
  • Fresenius Medical Care AG & Co. KGaA
  • MTU Aero Engines AG
  • HeidelbergCement AG
  • Daimler AG
  • Covestro AG
  • Merck KGaA
  • Deutsche Wohnen SE
  • Beiersdorf AG
  • Continental AG
  • Munich Reinsurance Company
  • Siemens AG
  • SAP SE
  • Volkswagen AG Pref(フォルクスワーゲン)
  • Deutsche Boerse AG
  • Bayerische Motoren Werke AG(BMW)
  • Henkel AG & Co. KGaA Pref
  • Infineon Technologies AG
  • BASF SE
  • Deutsche Post AG
  • E.ON SE
  • RWE AG
  • Deutsche Telekom AG
  • Allianz SE
  • adidas AG
  • Linde plc

DAX指数の今までの推移

DAX指数の今までの推移

DAX指数は2021年現在まで、様々な出来事をきっかけに推移をしてきました。

今回はDAX指数のこれまでの推移をドイツ経済の動向とも絡めつつ、分かりやすく解説していきます。

2018年前後からドイツ経済は低調傾向

ドイツ経済は現在もEUの中では最大の規模を誇りますが、一方で国内景気は低調推移が続いています。

大きな要因としては、国内の産業が縮小傾向で、外需依存の構造にシフトしつつあることが挙げられます。

特にBMWやダイムラーなど、得意としていた自動車産業がアメリカ、日本や新興国にとって代わられつつあり、同じEU圏内のフランス、イタリア、スペインへの輸出の割合が増えてしまっていることも大きな理由となっています。

EUはドイツが先導している印象が日本で放映されるニュースからは感じますが、ドイツ経済も上手くはいっておらず、他のEU圏国家と持ちつ持たれつの関係になっています。

2018年以降も大きな内需への転換はおこなわれていない

ドイツは立地の問題もあり、ヨーロッパの輸出拠点としての需要は依然として大きなままです。

こうした背景を活かそうとした結果、内需が育ってきていない点も大きな現在の課題となっています。

2018年以降も内需への大きな転換は成功しておらず、今後も苦しい状態が続く可能性が高いです。

DAX指数の今後の見通し

DAX指数はドイツの代表的な指数ですが、近年は大きな動きがあり、注意する必要があります。

2020年11月にDAX指数の構成銘柄が40まで増やすことが発表された他、入退場の規定をより厳しくして、不正のあった企業を指数からいち早く除外できるようになりました。

今後のDAXは、四半期報告書を期限から30日過ぎても開示がない場合、見直しを待たずに除外できるようになるといわれています。

よりDAX指数の信頼性が高まることも期待できますが、軍事取引に関わる企業の除外など新しい制限がどんどん加わる可能性があり、必ずしもより良い方向に進む確証はないので注意しましょう。

コロナ対策の成功が経済を後押しする?

ドイツは世界の中でもコロナ対策で成功している国だと言われています。

以前から集中医療態勢が充実しており、病床の状況のデータ集積や活用も進んでいることから、効率の良いICUの提供を可能にしています。

2021年後半は世界的にワクチン普及が進んでいき、経済も回復すると考えられています。

ただし、その中でもいち早くコロナ対策を済ませて経済回復に舵を取れる国は、今後の優位性を保てるのではないかとも予測されています。

ドイツは同じくコロナ対策で成功しているイギリスと共に、今後注目される国の一つです。

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様々な指数から将来を分析しよう

2021年以降は新型コロナウィルスの感染拡大により、将来の見通しが難しくなっています。

ワクチンの普及により感染を抑えつつあるとも言われていますが、収束後に現在の金融緩和の見直しが行われる可能性もあり、まだまだ安心はできません。

DAX指数は国内だとそこまで見られない指数ですが、今後はDAXを含む主要国の様々な指数を参考にして、将来を予想することが求められます。

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