FXはAPIを利用することで自由度の高い売買が可能になり、自分の意図通りにプログラム動かして投資を行えます。
しかし多くの業者が提供しておらず、情報がほとんど出回っていないのが現状です。
国内では主に1社のみAPIが利用されています。
今回はAPIを提供しているFX業者とAPIの利用方法について解説します。
自動売買で利益を上げたい人におすすめの内容なので、ぜひ参考にしてください。
FX自動売買システム(システムトレード)の仕組みとメリット・デメリットを徹底解説
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このページのもくじ
APIとは?
APIとは「Application Programming Interface」の略で、大まかにいうと「アプリケーション同士を繋ぐためのプログラム」です。
簡単に説明すると、アプリ同士の連携できる状態にするためのインターフェースを指します。
アプリ同士を繋げることによって、機能の拡張や相互補完の関係により便利な使い方が可能になります。
例えば、認証機能の共有や分析データを読み込みだったり他のプログラムで解析したりするなど利用の幅が広くなります。
またFXの取引における戦略の幅を広げることや、より快適な操作性を得られるなどのメリットが得られます。
既存の自動売買プログラムと独自開発した自動売買プログラムを繋げられる
FXの既存の自動売買プログラムのAPIは、自分で開発した自動売買プログラムを繋げて利用することが可能です。
プログラムの連携によりトレードの自由度が増して、自分の意図した操作を再現して自動取引を行うことができます。
また既存のプログラムとの連動だけではなく、自分のシステムを使ってFXの自動売買ができる点もメリットです。
ただし、システムの連動には審査が必要になることに注意が必要です。
カウンセリングや口座解説の手続きを終えてからプログラムを連動が可能になります。
口座を開設した後に、デモ環境によるAPIが機能するかどうかのテストを行い、問題がないようであれば取引用の口座と環境への接続をおこなうので把握しておきましょう。
APIを提供しているFX業者は少ない
APIを提供しているFXの業者は日本国内の業者は少ないのが現状です。
APIはレートや口座情報などをプログラムから取得するなど、高度なシステムを提供する手間があるので広く普及していません。
国内ではOanda APIが主流
日本国内のFX業者のAPI多く利用されているのは、Oanda Japanという会社が提供しているOanda APIです。
Oanda Japanが提供するAPIの特徴は、自分で使う用のオリジナル自動売買プログラムを組める点にあります。
Oanda APIは為替レートの取得やポジションの発注などの操作が可能になり、より自分の意思を反映したプログラムを利用できます。
トレードの上級者になるほど独自のプログラムを用いて取引を行う人が多くなるため、Oanda Japanの自由度の高いAPIは高い人気を得ています。
ただしプログラムの知識が必要となり、利用するハードルは高くなるので初心者にはおすすめできません。
APIを提供しているFX業者
APIを提供しているFX業者は主に外資系の国内FX会社です。
外資系の国内FX会社は通貨ペアの取り扱い量が多く、世界中の通貨の取引に参加できるメリットが得られます。
しかし、 Forex.comとIG証券取引に使うツールは初心者にとって扱いづらいため、FX取引にある程度慣れてから口座開設することをおすすめします。
OANDA Japan
OANDAは1996年にカナダで設立された企業で、OANDA Japanはその日本法人です。
国際的な取引を中心にサービスを展開しており、海外FXなど幅広いトレードを行う投資家から人気です。
取引は71種類の通貨ペアの米ドルや日本円に加えて、トルコリラやメキシコペソなど豊富な通貨から選択が可能です。
また取引通貨単位も1通貨から始められるので、少額投資から始めてみたい人にもおすすめの会社です。
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Forex.com
FOREX.comは、約180か国でサービスを展開しているゲインキャピタルが提供しているサービスです。
他の国内FX会社にはない金や銀などの取引を扱っているため、通貨以外の幅広い商品でトレードを行いたい人におすすめです。
また1,000通貨から取引が行えるため、必要証拠金約4,000円前後から取引を始められます。
他にもオプション取引や自動売買サービスがあるなど、FX以外のサービスも充実しています。
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IG証券
IG証券は世界中に23万人以上のユーザーを持つIGグループの一つです。
FXの通貨ペアは約100種類から選べて、ブラジルレアルやトルコリラなど世界中の通貨が取引できます。
また取扱い銘柄は非常に豊富で、国内外の株式やCFD取引などが可能です。
しかし取引システムが複雑に感じる人が多く、中上級者向けのサービスといえます。
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APIをFXトレードに導入するメリット
APIは自分で構築した取引のシステムを利用できるため、独自の戦略に応じて取引を行うことができます。
既存のシステムでは個人の要望全てを満たせないので、細かい調整を行ったシステムを利用する価値は大きいといえます。
独自で構築したシステムを利用できる
APIは個人で構築したシステムを利用できるため、自分の思い通りにプログラムを動かすメリットが得られます。
またプログラムにより、エントリーのタイミングや資金管理のルールを徹底することができ、損失を抑えて取引を行えます。
プログラムの知識が必要になりますが、プロの投資家たちはAPIを用いるために技術を習得する人が多いです。
機能の細かい調整を自分で変更できる
APIの機能を細かく調整すると、市場の状況の変化に即座に対応できて損失を抑えて利益を上げやすくなります。
為替市場は秒単位で値動きするため、APIによる調整でタイミングを細かく決めることで、市場の動きに対応出来ます。
自動売買はレートに張り付いて監視しなくてよい代わりに、システムの調整によって成果に大きく差が出てしまいます。
APIの機能をフル活用すると、変動の激しい市場でも損失を出しにくい取引が可能になります。
マルチチャネリングが可能
APIはマルチチャネリングが可能なので、カスタムアプリケーションやインターフェースを用いて複数のブローカーに接続できます。
複数のブローカーと接続すると取引量を拡大できるので、同時取引により利益の額を増やしやすくなります。
しかしマルチチャネリングは実践豊富なプロのトレーダーでない限り、利益を上げることは難しいので、資金不足にならないためにも初心者は使用することは控えましょう。
APIをFXトレードに導入するデメリット
APIは使いどころが限定されているので、様々なレートの変化に対応して使うことが難しいです。
また過去の相場データはFX業者にリクエストしても取得できません。
どうしても入手したい場合は、プログラムを組んでデータを取得するしかありません。
さらにAPIの過去のデータはテクニカル分析が苦手なことから、市場予測の精度を高めにくいデメリットがあります。
用途が限定されている
APIは用途が限定されているため、相場が急変した時に臨機応変な対応は難しいです。
もしトレンドの上昇や下降が発生しても、レンジ相場を見越した運用をAPIは続けてしまいます。
APIは現在の相場に応じてプログラムを変える必要があるので、レートに応じてプログラムを稼働させることをおすすめします。
ただし売買の設定はマーケットの状況を読むことになるので、トレーダーの手腕が試されることを覚えておきましょう。
過去の相場データのリクエストはサポートされない
原則として、過去の相場データのリクエストには対応していません。
国内だけでなく、海外のFX業者も同様に過去の相場データを入手することは困難です。
しかし、OANDA APIを使うことで過去のデータを入手することができます。
pythonでプログラムを組むとOANDA APIからデータを取得しましょう。
過去の相場データの内容は、現在から指定した時間足でのレート情報を最大5,000件取得できます。
ただしpythonの環境構築やAPI接続など、初心者にはハードルの高い設定が多くなるので注意が必要です。
過去の相場データを利用したテクニカル分析が苦手
APIから過去の相場データを取得しても、テクニカル分析通りに相場が動くわけではありません。
だましの動きを想定しなければならないので、過去の相場データだけではテクニカル分析が失敗しやすくなるでしょう。
FX自動売買プログラムを独自開発している人にAPIはおすすめ
APIを利用する場合は、自動売買のプログラムを開発しているトレーダーにとってメリットが大きいです。
既存のシステムだけでは自分の意図した取引に対応できない場合が多いので、APIを使って希望するシステムへと調整が可能になります。
国内にはAPIを提供しているFX業者はほとんど存在しないため、Oanda APIを利用することをおすすめします。
プログラムにより自由な取引を実現できるので、ぜひ自動売買のシステム構築に役立ててください。