「老後資金はいったいいくら貯めたらいいの?」
「みんなはいったいどのくらい貯めてる?」
老後2000万問題としても有名になりましたが、老後資金はいったいいくら貯めたらいいのか気になっている人はかなり多いでしょう。
実際に2000万円貯めていないといけないのかと、不安に感じていると思います。
また、老後資金以外にも結婚資金や家の購入など色んな部分でお金は入用になるので、できるだけ早くから貯めていたいですよね。
この記事では老後資金はいったいどのくらい必要なのかを解説して、周りの人がどのくらい貯めているか平均値を紹介します。
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老後資金は2000万円が必要と言われている
老後資金は「2000万円」が必要と言われていますが、これは金融庁が公表した、金融審議会による市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」で生まれたものです。
実際に金融庁が発表したことで、かなり注目されるようになりました。
老後資金が不足するわけは?
ただし、老後資金は2000万円以上が必要になると言われています。
その理由は次の2つです。
- 長寿化による資金不足
- 退職金の減少傾向
以下にそれぞれ具体的に解説していきます。
長寿化による資金不足
人生100年時代ということもあって、昔に比べてかなり寿命が延びてきました。
先ほど計算した部分で90歳まで生きるシミュレーションをしましたが、将来的に100年間生きるようになればさらにお金が必要になります。
95歳まで生存する割合は、男性11.1%、女性28.3%とされているので、かなり必要になるでしょう。
退職金の減少傾向
退職金は少しずつ減少している傾向にあります。
平均退職給付額は1997年ピーク時の3,203万円から比べると、2017年は1,997万円と約38%も減額されています。
また多様な働き方の広がりによって自営業や非正規雇用で働く人が増えているため、老後に退職金を受け取らない人もいるでしょう。
その分2000万円を貯めるたるのがかなり大変になるので、できる限り問題になるでしょう。
ただし、寿命が延びたことで反対に働く期間も伸びていると言えます。
定年が65歳に伸びて収入を得る期間も伸びているので、2000万円を解決することができるかもしれません。
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50代の平均貯蓄額は?
50代の金融資産保有額は「1,684万円」です。
逆に50代の場合は手取り収入からの貯蓄割合が平均で10%とされており、さらに50代の平均年収は720万円なので、単純計算720万円×10%で72万円ずつ貯蓄しています。
72万円を貯めることができれば、15年間で1080万円貯めることができるので、働く期間が延びればかなり足しにできるでしょう。
老後資金はいったいどのくらい必要か?
結局のところ、老後資金はいったいどのくらいが必要になるのでしょうか?
特に多い、高齢夫婦無職世帯の支出から考えていきます。
高齢夫婦無職世帯の毎月の支出額
- 実収入 237,659円
- 消費支出 239,947円
- 非消費支出 30,982円
- 不足分 33,269円
2017年のデータでは月に55000円ずつ不足していると言われていましたが、最新のデータでは月に33000円程度ずつ赤字になる計算になります。
30年で不足する金額は「3万3,000円×12ヶ月×30年」=1,188万円です。
約1200万円を貯めるためには、月々の貯金をする必要があります。
葬儀費用や医療費も考慮する必要がある
老後資金は基本的に前述したとおりの金額がかかりますが、その生活費用以外にも葬儀費用や医療費もかかるので注意が必要です。
国民健康保険や後期高齢者医療制度が適用されますが、1割負担になったとしても入院費等がかさむとかなりの金額になります。
また葬儀費用の平均は195万円程度かかると言われているので、上記に紹介した以外にきちんと考えておきましょう。
老後必要になる生活資金は?
老後の生活費がどのくらいかかるのかを紹介していきます。
世帯人数が変わればかかる生活費も変わるので、独身の場合と既婚の場合について考えていきます。
独身
独身世帯の老後の生活費は、1か月に平均133,146円が必要です。
家計費の中で最も大きな割合を占めるのは「食糧費」で約3.7万円程度、「光熱・水道」と「教養娯楽費」が約1.3万円、「住居費」が約1.2万円と続きます。
独身世帯では食費や住居費が一人で補う必要があるので、少し足りなくなりがちです。
独身の場合はできるだけ貯めておく必要があるでしょう。
既婚世帯も独身世帯も、同じような費目に家計費の多くが占められていることがわかります。
夫婦
既婚世帯の老後の生活費は1か月に平均224,390円が必要になります。
1か月の生活費の中で最も大きな割合を占めるのは「食糧費」で約6.6万円、次いで交通・通信費が多く約2.8万円、さらに「光熱・水道」や「教養娯楽」が約2万円です。
なお、「住居費」は都市部ではさらに高額な費用がかかる可能性があるうえ、持ち家か賃貸物件かによっても金額が異なります。
独身世帯とは違って世帯収入が多いので、黒字で生活することができます。
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定年後の収入は?
続いて、定年後の収入源について紹介します。
定年を迎えた後は基本的に年金受け取りと退職金の収入があります。
年金受け取り
高齢夫婦無職世帯の実収入のうち、社会保障給付(年金など)の平均収入は21万6,910円です。
約20万円近くの収入が得られるので、生涯約4300万円もらえる計算です。
実際に年間2000万円問題がある上で、4300万円稼げるとすると、実際にはかなり余裕があるということになります。
ただし、事前に紹介した通り、現在は2000万円以上必要になるケースがある上、医療費などの追加費用が掛かります。
年金だけで乗り越えれない可能性があるので、気をつけましょう。
退職金
現役時代に会社員だった人は、定年退職時に退職金を受け取ることができます。
厚生労働省「平成30年就労条件総合調査」によれば、大学・大学院卒の管理・事務・技術職に対する退職給付の全体の平均は「1,788万円」です。
年金収入と合わせると、6,146万円が老後に得られる収入ということになるので、会社員として働いていた人はかなり安定した老後を送ることができるかもしれません。
ただし、20年間で退職金の金額は1000万円ほど下がっているので、これから先にも金額が減るかもしれません。
老後のために貯蓄を徐々に始めよう
老後の心配をし始める時期は人さまざまですが、老後2000万円問題は実際にあります。
年金と退職金を合わせると2000万円をクリアすることができる人も多いですが、老後はかなり医療費などの他の部分でお金がかかるので、できる限り貯蓄をしておいて間違いありません。
徐々にでいいので、将来の貯蓄を考えておきましょう。