生活に困窮している人が受けられる制度が生活保護です。
厚生労働省の調査によると、2021年01月時点の生活保護受給者は204万人を超えています。
日本人口の約60人に1人が生活保護の申請に通っている現状です。
実際に生活保護を受けようとしているのに、なぜか申請が通らない、なんて人も多いのではないでしょうか?
生活保護は申請したとしても確実にもらえるわけではなく、生活に余裕があると思われてしまえば受け取ることができない仕組みになっています。
生活に困窮しているからもらいに行っているのに、受け取れないとなるとかなり困るはずです。
この記事では生活保護を受給しやすくする裏ワザを7つ紹介します。
同時に生活保護を受け取る際の注意点についても解説するので、誤った方法を取らないように注意しましょう。
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このページのもくじ
生活保護を受給できる条件は?
生活保護とは、さまざまな理由で働くことができない人や極端に収入が少ない人のために、最低限の生活ができるように支援する制度です。
国民が健康で文化的な生活を送ることを定めている「生活保護法」という法律に基づいています。
生活保護には次の8つの扶助があり、目的に応じて支給してもらえます。
生活扶助 | 日常生活に必要な費用 |
---|---|
住宅扶助 | アパート等の家賃 |
教育扶助 | 義務教育を受けるために必要な費用 |
医療扶助 | 医療サービスの費用 |
介護扶助 | 介護サービスの費用 |
出産扶助 | 出産にかかわる費用 |
生業扶助 | 就労に必要な技能の修得等にかかる費用 |
葬祭扶助 | 葬儀のための費用 |
生活保護では、日常生活でお金が足りない人のための生活扶助以外にも、出産や葬祭費用も補助してくれます。
また上記に紹介した8つのほかに、一時的にお金が足りなくなった場合の一時金をもらうこともできますし、生涯手帳を持っている人も費用負担してもらえる制度もあります。
生活保護を受給したい人は、目的に応じた扶助を申請しましょう。
収入が最低限に満たない人が受け取れる制度
生活保護を受け取る際に最も重視されるのは、厚生労働省の定める収入設定に収入が届いているかどうかです。
日本国憲法第二十五条第二十五条に基づき、居住地域や家族構成、障害の有無などを考慮して最適生活費が稼げているかが重要になります。
つまり、生活に困窮していたとしても定められた最適生活費が稼げている場合は生活保護を受け取れない可能性がある、ということにもなります。
他にも持ち家がある場合や車を所有している場合は生活保護を受け取れないなど様々な決まりもあります。
次に記載した財産を所有している場合は生活保護を受給できないので、場合によっては手放す必要もあるでしょう。
- 労働による給料、賃金
- 車
- 持ち家
- 申請者や親族が居住していない土地
- 貯金
- 相続によって得たお金
- 年金
- 保険金
- 生命保険、医療保険、学資保険など返戻金の発生する保険
- 失業保険や退職金などの手当
- 公的融資制度または民間金融機関で借りたお金
もし上記の物を保有しているならば、売却をしてでも生活保護を受け取る必要があるのかしっかりと考え直す必要があるでしょう。
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生活保護を申請する際の裏ワザ3選
生活保護を受け取れるのは最適生活費を稼いでいない収入の少ない人、ということは理解していただけたでしょう。
ですが、次に紹介する裏ワザを実践すると生活保護を受け取れる可能性があります。
- 直接書類を持っていく
- 自治体の生活保護団体に連絡を取る
- 申請時の職員の対応を録音する
最も重要なポイントは「直接書類を持っていく」ことですが、他の裏ワザも使っているとかなり有利に働きます。
それぞれ具体的に解説していきます。
直接書類を持っていく
生活保護を受給する際には、福祉事務所に「生活保護を受給させてほしい」という旨を伝えて、書類をもらって提出する流れになります。
ですが福祉事務所は「生活保護受給者の人数をできるだけ減らしたい」と考えているため、生活保護申請書類を渡してくれないことが多いです。
生活保護を受給しなくても大丈夫なように生きていくにはどうすればよいかを説明されてなかなか書類を渡してくれないことがほとんどでしょう。
申請する側からすれば、「生活保護を受給する必要があるからしている」はずなので、もらわずに生きていく方法を説明されても困りますよね。
そのため「福祉事務所から申請書類をもらえなかった」という事態を回避するために、書類を作成してから持っていくことをおすすめします。
生活保護申請では、必要事項を記入さえしていれば書類は有効になります。
事前に書類を作ってきた人を突っぱねることは難しいので、生活保護を受給したい場合は必要事項を記載して持っていきましょう。
自治体の生活保護支援団体に連絡をとる
生活保護が受給できなかった場合には、自治体の生活保護支援団体に連絡を取る方法もあります。
各自治体には生活保護支援団体があり、これは生活保護を受給できずに悩んでいる人を助けるための組織です。
生活保護申請書類を受け取れなかった場合に代わりに福祉事務所に掛け合ってもらえたり、改善を求める書類を福祉事務所に対して申請したりと、かなり幅広く掛け合ってもらえます。
生活保護支援団体が活躍した例は多く、ほとんどの人が生活保護受給することができています。
受け取れなくて困っている人は生活保護支援団体に掛け合ってみると良いでしょう。
申請時の職員の対応を録音する
生活保護を申請する際に、職員の対応を録音しておくことも重要です。
生活保護を申請するときの職員の対応の中にはかなり不誠実なことがあります。
生活保護受給者を増やしたくないという理由だけで、本来生活保護を受給すべき人を突っぱねることもあるでしょう。
そんな際に、「職員の対応が悪く受給させてもらえなかった」という証拠があれば、かなり受給しやすくなります。
担当職員より上の人に不誠実な対応を証拠として提出することができれば、上の人は立場上突き返すことはできなくなるからです。
しっかりと論理だてた説明で断られた場合は使えませんが、冷たい対応をされた場合は非情に有効な手になります。
申請時の対応は録音しておくようにしましょう。
状況によっては使える裏ワザ3選
生活保護を受給する際の裏ワザ3つは理解できたでしょうか?
特に難しいことはないので、誰でも実践できるでしょう。申請が通らなくて困っている人は実践してみてください。
次に、状況によっては使える裏ワザ3選を紹介します。
- 複数人で暮らしている場合
- 本人か配偶者が妊娠している場合
- 親族に不要申請を拒まれた場合
以上の状況にあっている人は、生活保護を受給しやすくなります。
その理由を次に解説します。
複数人で暮らしている場合
妻や子供と一緒に暮らしている場合は、特に生活保護を受給しやすくなります。
理由は人数が多い分、生活が困窮しやすい状況になっているからです。
生活保護を早急に受給できるためには、「お金の援助がないと暮らしていくのが困難」と職員側に納得させることが重要になります。
緊急性が高い人ほど生活保護を受けやすいので、人数が多いと一緒に暮らしている家族も困窮しているとわかり、緊急性が上がります。
福祉事務所に配偶者や子供が付き添ってまで訴えかける必要はありませんが、申請時には一緒に暮らしている人がいることを主張することは必須です。
本人か配偶者が妊娠している場合
生活保護を受給するためには、本人か配偶者が妊娠しているとかなり審査が通りやすくなります。
先ほど紹介した「一緒に暮らしている人がいる」と被る部分もありますが、出産して一緒に暮らす家族が増えることはかなり緊急性が高い事象です。
妊娠時には満足に働くことはできないため稼ぎが減ることは予想できますし、出産時には入院費用等さらにお金が必要になることは予測されます。
一人で困窮している人に比べるとかなり生活保護を受給すべきだと判断されやすくなるので、妊娠している配偶者がいる場合は伝えるとよいでしょう。
親族に扶養申請を拒まれた場合
親族に不要申請を拒まれた場合も、生活保護を受給しやすくなります。
親族からの支援は生活保護申請時に見られるポイントで、支援を受けられる可能性がある場合はそちらを頼るように言われることもあります。
そのため、先んじて不要申請は断られたことを伝えておけば、生活保護を受給しやすくなるでしょう。
- 直系血族
- 兄弟姉妹
- 三親等内の親族
以上の身内からの援助があるときは生活保護を受給できません。
そのため生活保護を受給するために、以上の身内からの補助を断ってもらうことができれば、かなり有利に働くでしょう。
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生活保護が受給できない人はなにが悪い?
生活保護申請時に使える裏ワザは理解できたでしょうか?
生活保護申請時には、「緊急性」と「必然性」がアピールすることが大切です。
ですが以上の裏技を利用しても、生活保護を受給できない人もいます。
生活保護を受給できない人は次の要件に当てはまる人です。
- 借金がある人
- 健康で働ける人
- 住所が無い人
- 規定以上の収入がある人
何度も説明しているように、生活保護を受給できるのは最適生活費が不足している人や生活に困窮している人です。
ただ裕福に暮らした結果お金が足りないといった場合や、すでに借金があって借金を返済するために生活保護を受け取ろうとしている場合は受給できません。
また当然ですが必要書類に書く最低条件の内容も必要なので、住所がない人も受け取れないことになっています。
ですが基本的に真面目に生活したうえでお金がなく困窮している場合は受け取れるので、先に紹介した裏ワザを活用して申請しましょう。
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生活保護申請時にやってはいけないこと
生活保護を受給するために、あえて自分の収入を低めに偽る人がいますが、虚偽の申告はしない方が良いです。
虚偽の申告で生活保護を受給することは「不正受給」と言われ、ばれた際にかなり重い罰が処されます。
不正受給は具体的に次のケースがあります。
- 履歴書で職歴詐称をする
- 虚偽の症状で医師の診断書をもらう
- 第三者の銀行口座を利用する
虚偽の種類はいくつかありますが、基本的に嘘をついてお金をもらうことは得策ではありません。
嘘をつかずに「緊急性」と「必然性」をアピールする様にしましょう。
以下にそれぞれの例について解説します。
履歴書で職歴詐称する
生活保護を受給するために履歴書で職歴詐称してはいけません。
職を失って生活保護を受給しようとする人に多いのが、「アルバイトで働けばいいのではないか」という指摘を受けることです。
その指摘を回避するために、前職をアルバイトでは働けないような専門職に就いていたことにして、今すぐ働くことができないことを説明しようとします。
ですが虚偽の申告で申請が一度通ったとしても結局ばれて生活保護を結局受給できなくなることがほとんどです。
さらに嘘がついていたことが発覚するとそれ以降の申請も通りづらくなってしまうので、虚偽の職歴はかかないようにしましょう。
虚偽の症状で医師の診断書をもらう
現在身体的、精神的な病気にかかっている場合は生活できないことが予想されるので、生活保護を受給しやすくなります。
ただしそれを利用して、虚偽の症状で医師の診断書をもらって生活保護を受給しようとするのは避けましょう。
医師の診断書がついていれば働けないことに説得力が増しますが、実は怪我や病気を負っていないのに診断書を準備してもらうと、ばれたときに確実に生活保護受給が取り消されます。
当然自分で診断書を偽装することも詐称になるのでしない方が良いでしょう。
特に精神的な病気を偽って診断書を作ってもらうケースが多いですが、健康なのに診断書を作ってしまうと詐欺罪に当たるので気を付けましょう。
本当に精神的な病気で働けない場合は、「本当は働きたいけど今は難しい」というように、将来的には復職するつもりがあることを説明すると良いでしょう。
第三者の銀行口座を利用する
生活保護を申請する際には、自身の銀行口座を提出する必要があります。
申請した通りの貯金額か、収入が申請通りかを確認するためです。
しかし、貯金があることがばれなければよいと考えて、第三者の銀行口座を利用して貯金があることを隠すのは当然問題になります。
不正受給の中でもかなり悪質な犯罪行為になるので、きちんと自分の貯金額を提出する様にしましょう。
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不正受給はダメ!法律の範囲内で申請を通りやすくしよう
生活保護を受給するための裏ワザをいくつか紹介しました。
誰でも活用できる裏ワザから状況に応じて使える裏ワザまであるので、せっかくならばうまく活用してもらえたらと思います。
ただし、裏ワザを使うのは良いですが、虚偽申告で不正受給するのはいけません。
きちんと法律の範囲内で申請が通るように工夫しましょう。
お金が足りない人向けに、現在は家でできる副業もあるので参考にしてみてはいかがでしょうか?