FXの分析方法を勉強していると「プライスアクション」という言葉を耳にしますよね。
プライスアクションは日本語に訳すと価格変化という意味合いになります。
FX取引において価格の変動を分析して取引する行動は、勝率アップに繋がる行為なので、FX初心者もプライスアクションを実践に取り入れることをおすすめします。
今回はFXのプライスアクションとはどのような手法なのか解説します。
プライスアクションの具体的な形状や実践トレードでどのように取り入れるのか、初心者でも分かりやすく説明するので参考にしてください。
FXの取引手法とは?初心者でもわかりやすいトレードスタイルや分析方法を解説
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このページのもくじ
プライスアクションとは
プライスアクションは価格の動きを分析してFX取引する手法です。
国内トレーダーも利用している人が多いですが、特に欧米トレーダーが昔から使っている手法です。
欧米トレーダーは世界的に見てもマーケット動向を左右することが多いので、プライスアクションを使っている欧米トレーダーと同じ手法を取り入れる事で大衆心理を読むことができます。
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値動きを分析して取引していく分析手法
プライスアクションは価格変動を分析する手法なので、主にローソク足の形状からチャート変動を分析していきます。
FXは通貨ペアの価格変動で利益を得ます。
ローソク足は価格変動がどのように行われているのか形で読み取ることができる為、トレーダーがどのような考えで動いているのか分析できます。
プライスアクションのみ使ったシンプルトレードも効果がありますが、他のインディケータやチャートパターンを併用するとより強い根拠もってトレードできます。
ローソク足の形状は様々あるので、プライスアクションで取引する際はローソク足の形状を覚えて取引に挑みましょう。
ローソク足の見方を覚えておく必要があるので「ローソク足の見方を知らない」という人は、事前にローソク足の基礎知識を学んで下さい。
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プライスアクションで利用するローソク足の形状
これからプライスアクションで分析する時に利用するローソク足の形状を紹介します。
トレンド発生・転換の時に現れるローソク足の形状や、だましで発生するローソク足の形状を紹介するので必見です。
他にもプライスアクションを示すローソク足の形状はありますが、今回はチャート上で高頻度に現れる形状を厳選しています。
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スラストアップ・スラストダウン
スライストアップ・スライストダウンは直近のローソク足の高値・安値よりも高い・低い価格で終値が確定している状態です。
つまりスライストアップの場合は、直近の高値を超えて終値を確定した状態で、スライストダウンの場合は直近の安値を下抜けして終値を確定した状態です。
スライストアップ・スライストダウンは陰線・陽線が連続して現れる状態で、上昇・下落の勢いを知ることができます。
ヒゲが短くローソク足の実体部分が長く連なっていればトレンドが強く、勢いがあります。
上記の形状だけで取引判断するのは難しいですが、レンジをブレイクした後にスライストアップ・スライストダウンが発生すると、強い根拠を持ってエントリーすることができます。
ランウェイアップ・ランウェイダウン
ランウェイアップ・ランウェイダウンは、上昇トレンド・下降トレンドの途中にみられるプライスアクションです。
連続的に上昇・下降しているローソク足が発生した後、過去5本のローソク足より高い位置または低い位置を更新して、その後のローソク足5本も高い位置または低い位置を維持し続ける状態です。
つまりランウェイアップは、過去5本のローソク足の高値を越えるローソク足が発生し、直後のローソク足5本も前回の高値より上の位置に居る状態で、ランウェイダウンはその逆の状態になります。
リバーサルハイ・リバーサルロー
リバーサルハイ・リバーサルローはトレンド転換を示唆するローソク形状です。
このプライスアクションは、トレンド転換を知る切っ掛けになる為、エントリーに成功するとトレンドにのって大きな利益を得ることができます。
リバーサルハイ・リバーサルローは2つの条件があります。
- 直近のローソク足の高値・安値を更新
- 終値が直近のローソク足の終値を下回る・上回る
直近の高値・安値を更新したものの、終値が直近のローソク足を下回らない・上回らない場合はトレンド継続の可能性があるので注意が必要です。
インサイド・アウトサイド
インサイド・アウトサイドは、トレンド最中に現れる形状でより強いトレンドが発生しやすい傾向にあります。
インサイドは上記の様に直近のローソク足の高値安値にローソク足が収まっている状態で、収まっているローソク足が多ければトレンドエネルギーが蓄えられており、強いトレンド発生する可能性があります。
アウトサイドは逆パターンで、直前のローソク足の安値高値を越えて包むような形になります。
アウトサイドのプライスアクションも、インサイドと同じで強いトレンド発生の示唆になります。
フェイクセットアップ
フェイクセットアップは、レンジブレイクに失敗した後ブレイク方向と逆の方向に値動きが加速する動きです。
値動きに方向感がなくなるとレンジ相場に発展し、通常はレンジの高値・安値のどちらかにブレイクします。
通常であればブレイク突破方向でエントリーしますが、フェイクセットアップの場合はレンジ突破を本格的に失敗してしまっているので、逆方向に行ってしまいます。
フェイクセットアップが形成されると、改めてトレーダー達がレンジの上下限を意識し、トレーダー達の売買方向の修正がかさなって反対方向に値動きが加速しやすい傾向にあります。
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ピンバー(十字線)
ピンバーは、ヒゲが長くローソク足の実体がほとんどない形状をしています。
上昇中に意識されているレート帯でピンバーが発生すると、強い反発勢力が発生していることが分かり、反発する可能性が高くなります。
下降中にピンバーが発生した場合も上昇中のピンバーと原理は同じです。
トレンド中にピンバーが発生した場合は、一時的に停滞する可能性もあります。
プライスアクションを使った実践FXトレード
プライスアクションをリアルタイムトレードで使った実践トレードを紹介します。
米ドル円や国内で人気のポンド円のチャートからプライスアクションを読み取ってエントリーする流れを紹介するので、実際のトレードに活用できるように参考にしてください。
米ドル円でランウェイアップを捉える
米ドル円のチャートからランウェイアップの形状をピックアップしました。
上記のようにきれいにわかりやすくランウェイアップするチャートでは、徐々に上昇していく傾向にあります。
値幅の小さいローソク足が連なっている状態でも、安値が固い場合は、突如上昇していく可能性があります。
今回の場合は、大きな値動きが発生する前のローソク足が安値を更新せず下ヒゲを伸ばした示唆をよみとってエントリーすると大きな利益幅を狙えます。
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ポンド円でピンバーを捉える
ポンド円の日足チャート画面でピンバーが発生しています。
ピンバーが上記のように発生した場合、買い圧が強く下落せず反発してきます。
反発後、レジスタンスラインを実体でブレイクすると本格的な上昇トレンドが発生します。
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豪ドル円でスラストアップを捉える
豪ドル円でスラストアップが日足チャートで発生しています。
プライスアクションは日足チャートで有効的で、上記のようなスラストアップは強い上昇傾向を示唆しているので、ロングエントリーの強い根拠になります。
実際スラストアップ出現あと、上昇トレンドが継続しているので、ローソク足の伸びを見てロングエントリーを検討してください。
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プライスアクションはFX初心者でも使える
プライスアクションはFX初心者でも使いやすい手法です。
ローソク足の形状を見てプライスアクションを読み取る方法は、テクニカル分析の基礎でもあります。
プライスアクションを見つつ、テクニカル指標を併用するとより正確なトレード根拠をだすことができます。
これからFX取引を検討している人や、既にFXトレードを始めている人は、プライスアクションを活用して勝率を上げていきましょう。