セミリタイアは会社を辞めて悠々自適に生活したい人にとって、理想といえる生活スタイルです。
しかし、実際は会社勤めを辞めて生活を始めても、理想と現実の差が原因で失敗してしまう人が増え続けています。
その理由は「会社に行きたくない」「不労所得だけで生活したい」など、辞めた後の生活を想像していないまま辞めているからです。
まずはセミリタイアの失敗を避けるためには原因と対策を知らなければなりません。
原因と対策を事前に知っておくことで、失敗を避けてセミリタイアができるようになります。
FX初心者にありがちな失敗談10選!失敗する人の共通点や回避する方法を解説
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このページのもくじ
セミリタイアに失敗してしまう5つの原因
セミリタイアに失敗する人の特徴は以下の5つです。
- 具体的な目標を持たずセミリタイアをはじめてしまう
- 収入を得られない状態に不安を抱いてしまう
- 投資で資産を失ってしまう
- 孤独を感じてしまい後悔する
- 生活の変化に対応できない
会社を辞めたいからといって、なにも考えずにセミリタイアを選択してはいけません。
収入がなくなる不安や、社会と繋がれない孤独感を強く感じると、人間は耐えられなくなってしまうからです。
また、会社を辞めた後に何をしていいかわからなくなり、自分を見失うことも少なくありません。
セミリタイアすると生活の環境が大きく変化するため、辞めた後の生活プランを立てる前に辞職は避けましょう。
具体的な目標を持たずセミリタイアをはじめてしまう
具体的な目標を持たないままセミリタイアすると、会社を辞めた後の生活が苦痛になりやすいです。
辞めた後の数ヶ月は自由な時間に起きることや、趣味に好きなだけ時間を費やすことに喜びを感じます。
例えば、映画やゲームに旅行など時間を気にせずに取り組めるため、仕事のストレスや会社の人間関係に悩まされなくなります。
しかし、だんだんと苦痛に感じるようになってしまいます。
なぜなら仕事によるストレスがなくなると、今まで楽しみにしていた趣味にやりがいがなくなる可能性が高いからです。
仕事を辞めた後に、具体的なプランがないまま日々を過ごすと多大なストレスを感じてしまいます。
勢いで辞めたとしても自分がつらくなるだけなので、目標を決めてから辞職しましょう。
収入を得られない状態に不安を抱いてしまう
セミリタイアは仕事を辞めるため、収入が入ってこなくなります。
月々の収入が0になるので、口座の残高がどんどん減っていきます。
蓄えていた貯金や資産が減ると不安や焦りを強く感じ始めて、会社で働いている時よりも家にいるほうがつらい感じる人が多いです。
また副業で生活費の足しにしていても、仕事がなくなって収入が入らなくなることは珍しくありません。
例えば、せどりなどの転売で生活費をまかなっていても、参入する人が増えれば競争が激しくなることは避けられません。
他の副業を始めても参入しやすい業界であれば単価が低くなり、かつ仕事を受注することすら難しいです。
投資で資産を失ってしまう
投資を始めて、セミリタイアした後の安定収入を得ようとして失敗する可能性があります。
トレンドの変化に対応することや市場の分析を行えずに、途中で運用の仕方がわからなくなります。
とくに退職金を資本するために仕事を辞めて、アーリーリタイアや早期リタイアを目指す人は失敗しやすいです。
なぜなら投資の相場は思うとおりに動くわけではなく、利益を出し続けるとこは簡単ではないためです。
例えば、ハイリスクハイリターンの投資だけでなく、安定していると評価されていた投資信託などでも価格が急落することがあります。
投資は失敗した時のリスクが大きいので、退職金を投資につぎ込んでしまうと資産を失ってセミリタイアに失敗することになるでしょう。
孤独を感じてしまい後悔する
会社を辞めた後は人と会う機会が減るため、孤独を強く感じるようになって後悔することがあります。
特に、営業など人と会う仕事をしていた場合はなおさらです。
また年齢を重ねると気兼ねなく会える友人の数が減っていき、会ったとしてもお互いの会話がかみ合わない事態になりかねません。
たとえSNSやネット上で人と繋がっていても、どこか物足りなさを感じるでしょう。
セミリタイアにより、人間は孤独に耐えられないことを実感する人が多いです。
例えば、経営者になって会社を売却して多額の資金を得た人でも、孤独感に耐えられずに働き始める人も少なくありません。
セミリタイアをする前に、社会的な繋がりを保てるかどうかが成功になります。
けっしてお金を持った時点で、すべての繋がりを経つことは避けましょう。
生活の変化に対応できない
セミリタイアをすると、今までの生活に比べて環境の変化が大きいです。
会社に行かなくなることで、生活のリズムが変わってしまいます。
毎日朝起きて会社に行くための準備しなくなり、平日と休日の感覚がなくなると元の生活に戻れなくなるでしょう。
また、セミリタイアは親の介護問題やご自身の健康問題などのリスクを抱えています。
親の介護が必要になったり、ご自身が体調を崩して実家に戻ること、一人暮らしを続けることは難しくなります。
他には金銭感覚がセミリタイアままでいると、お金の管理がずさんになる点に注意が必要です。
セミリタイアをすると自身の生活リズムそのものが変化するため、事前に会社を辞めた後の生活を計画しておきましょう。
実際にセミリタイアで失敗した人の体験談
セミリタイアで失敗した人の体験談は、以下3つが参考になります。
セミリタイアを決める前にすでに失敗した人の体験談を聞き、同じ失敗をしないために意見を参考にしましょう。
【体験談1】FXで失敗して資産をすべて失った
会社の人員整理で早期退職を募っていたので、退職金をFXの資金にあてて資産運用でセミリタイアの生活を始めました。
FXは初心者におすすめの方法とネットで書いてあり、Youtubeの動画や経済ニュースを見るたびに稼げる自分しか思い浮ばない状態です。
最初はレバレッジをかけずにコツコツと資産を増やすことを意識して、徐々に利益が出始めて好調なスタートだったと思います。
会社に行かなくていい喜びと、投資で結果を出し始めた自分に対して酔っていたのでしょう。正直、浮かれた状態でトレードに取り組んでいました。
そして一気に稼ぎたいと考えて、レバレッジを5倍、10倍と増やし続けたことが運の尽きです。みるみるうちに資産が減っていくのです。
焦って損切りをしましたが、損失が出た分は必ず取り返そうと粘った結果、お金を取り返すことはできませんでした。
あっという間に資産がなくなり、銀行口座の残高はほとんどない状態になりました。この時は、ただただ放心状態で立ち尽くすだけです。
今は、アルバイトしながらハローワークに通って職探しをしています。離職していた期間が長くなったことで、面接にも受からない日々を過ごしています。
【体験談2】急に人とのかかわり合いが無くなり不安になってしまった
生活に困らないだけの資金が貯まり、働く必要がなくなったことでセミリタイアの生活を始めました。会社に辞表を出した後は、気分がスッキリしていたことを覚えています。
最初の1~3ヶ月の間はとにかく趣味に時間を費やして、時間の許す限り遊び尽くしましたね。
苦手な上司の顔を思い出さずに済むし、満員電車に乗って通勤しなくてもいい日々に喜びを感じていました。
しかし、だんだんとさみしさを感じる瞬間が増えていくのです。たしかにお金には困っていないのですが、どこか心に穴が空いた感覚になった状態が続きます。
日に日に不安に襲われるようになり、会社を辞めて6ヶ月たった後に、楽しさよりつらさを感じている自分に気がつきました。
また、一日中家にいて人と会話しない生活が続くと、見た目に気を遣わなくなって声が出せない状態になります。
次第に、何のために生きているのかわからなくなり、自分で自分を見失いがちになっていました。
このままだと社会と関わって生きていけないと感じて、地域の交流会に参加することにしています。
セミリタイアは労働から解放されますが、働くことを辞めた後の生活まで計画しないと精神的につらい思いをすると実感しました。
【体験談3】投資運用でうまくいかず再就職した
セミリタイアをするために会社のボーナスを使わないまま、1,000万円近く貯めることに成功したことを機に会社を辞職することに。
多めに元金でリスクの少ない投資で継続的に利益を出して、優雅に暮らすために投資のプロの判断を参考にしました。
投資の知識が豊富な人の方が確実に利益を出してくれそうなので、自分で決めるよりも安定して利益が出ると感じたからです。
しかし、投資のプロの判断を頼った結果、資産の減少する一方です。投資のすべてを他人に任せたところで、市場の動きはまったく予測できないことを痛感しました。
さらに、損失を取り返そうと仮想通貨やFXなどに投資し始めると、より一層お金が減っていくではありませんか。
ついに資金が底をつき、生活に困るまで貧困に陥ってしまいました。今は会社員に戻って、月20万円前後で勤めています。
ようやく受かった会社でも、以前勤めていた時と同じく、朝の通勤電車や上司の顔色をうかがって働いています。
私が投資に失敗をした原因は、他人任せの判断で運用してしまったことです。自分のお金なのにプロの判断に頼ることは危険なので避ければよかったと思っています。
セミリタイアで成功するための対策・秘訣
セミリタイアを成功させるために以下3つを意識しましょう。
- セミリタイアで何をするのか具体的な目標を立てる
- 資産運用が安定するまではセミリタイアしない
- 万が一のことがあっても対応できるようにしておく
具体的な目標を立てることで、ご自身の生活が想像しやすくなります。
さらに、資産運用で必要な額が把握しやすくなるメリットがあります。
またセミリタイアした後に、万が一のことが起こった場合でも対応しやすいように保険などの準備が必要不可欠です。
セミリタイアで何をするのか具体的な目標を立てる
セミリタイアを行う時は、具体的な目標が決まった後に勤め先を辞めることをおすすめします。
会社を辞めた後の生活が具体的に想像できている人は、辞職した後でも目的意識をもって日々を過ごせます。
自分がやりたいことを中心にライフプランを立てて、必要な資金や時間などを試算すると生活水準が推測できます。
反対に、会社を辞める理由をあいまいなままだと現実逃避になりやすいので、セミリタイアは具体的な目標を叶えるために行いましょう。
資産運用が安定するまではセミリタイアしない
セミリタイアすると収入が途絶えてしまうため、資産運用が安定する時までは避けることをおすすめします。
会社に勤めている時から資産運用に取り組み、セミリタイアした後に困らない程度の収入を得るまで待ちましょう。
例えば、投資信託のインデックスファンドは、資産規模と流動性があるため安定報酬が期待できます。
他には不動産投資のようなミドルリスクミドルリターンの資産運用も、安定して資産を増やしやすい投資いえます。
基本的に、投資対象を分散することで安定した資産運用になるので、少しずつ利益を積み重ねましょう。
万が一のことがあっても対応できるようにしておく
セミリタイアは生活すべてを自分で責任を負わなければならないので、保険の見直しや生活習慣から改善しなければなりません。
またコミュニケーションが少なくなると病気のリスクが高くなるため、人との繋がりを大切にすることを意識しましょう。
セミリタイアは日々の生活習慣からリスクの管理を行うことで、万が一の事態に対応しやすくなります。
さらに収入確保のために、資格の取得や時間や場所を選ばない副業に取り組むと、収入が減った場合でも対応できます。
セミリタイアで失敗しない為には明確な目標を持つことが大切
セミリタイアは明確な目標をもって生活を送ることで、資金不足や健康のリスクなどの失敗を避けることが可能になります。
けっして、「会社を辞めたいから」「投資で楽をして生活を送りたい」などの理由で、勤め先を辞めてはいけません。
あくまでセミリタイアは、ご自身の望む生活を送るための過程です。必要な資金を準備し、具体的な生活プランを描いてから始めましょう。