FXは年間損益の価格によって課税が発生します。
しかしFXは、経費を申請することによって課税対象外まで損益を抑えることが可能です。
今回はFXの経費はいくらまで落とせるのか、認められる必要経費とは何か、について詳しく解説していきます。
節税対策にも繋がるので、なるべくお得に投資利益を取得したい人は参考にしてください。
FXの税金はいくら支払う?課税額の計算方法・確定申告の必要条件と申告の流れを解説
※本ページにはPRが含まれます。
このページのもくじ
FXの経費はいくらまで申請可能?
FXの経費に上限はありません。
上限はないと言ってもなんでも経費で落とせるわけではありません。
FXの経費として認められるのは、売上に関係するもの全般となっています。
広範囲になっているので、どれを経費で落とすかわからなくなりますよね。
どれが経費として落とせるのか、逆に100%計上したらまずいのはどれなのか、はっきり区分するにはプライベートで利用するか考えると区分できます。
例えば、取引で利用するパソコン・スマートフォンを経費で落とすとします。
FX取引には取引する媒体が必要不可欠なので、100%経費で落として問題ありません。
しかし家賃や電気代になってくると微妙なラインになります。
上記のような微妙な経費は、プライベートでどのくらい利用しているか考えましょう。
家賃の場合、FXトレードで利用している範囲は家の100%ではありません。
よってプライベート利用している部分は省き家賃の2割程度経費で落とします。
FXの経費で悩んでしまう時は、プライベートで使用する頻度や範囲を考えて過剰に経費として計算しないようにしましょう。
経費の上限はないが入れすぎに注意
経費は税金を落とす対策の一つですが、経費を入れすぎると不自然になってしまいます。
FXでの売り上げが毎年赤字で算出しているのに、経費が増え続けていると税務官に不審がられます。
最悪の場合、税務調査を入れられることもあるので注意しましょう。
確定申告の際、経費を入れて所得をさげると課税を免れることが可能です。
しかし過度に経費を入れてしまうと不自然になります。
税務調査を入れられると、課税以上の金額を申請される場合もあるので本末転倒になってしまいます。
リスクを高くしてまで経費を多数落とすことはおすすめできないので、バランスを考えて落としましょう。
FXの経費は翌年に繰り越し不可能
FXでの売り上げが赤字だった場合、経費を落とさなくても課税する必要がありません。
せっかく経費を集めたのに勿体なく感じてしまいますよね。
しかしFXの経費は翌年繰り越すことが不可能です。
所得税の計算は1月1日~12月31日と区分されている為、前年度の経費を必要経費にできません。
FXの売り上げが赤字になった時は、繰越控除を申請すると翌年お得になります。
繰越控除はFXでの赤字を最大3年間繰り越せます。
翌年FXの売り上げが黒字になっても去年の赤字をプラスした金額が売り上げになるので、
課税を回避することができます。
FXの経費を入れすぎたら税務調査が入り追徴課税される
FXの経費を入れすぎると税務調査が入るので危険と紹介しましたが、具体的にどんなことが起きるのかわからない人が多いですよね。
これから税務調査で何が起きるのか解説します。
税務調査は利益の大小かかわらず入る可能性があります。
確定申告内容に不自然な点があれば、税務調査されるので注意しましょう。
税務調査は事前に電話で通告が来ます。電話が来た場合、慌てずに税理士に相談して誠実に調査の指示に従いましょう。
税務調査が入るとほとんどの場合、追徴課税が入ります。
追徴課税が入らないケースは全体の1割といわれているので、税務調査が入った時点で追徴課税が発生することを考えておきましょう。
追徴課税の金額は申告漏れ所得税の金額によって異なりますが、平均200万円程度となっています。
最悪のケースだと脱税を疑われて、逮捕されることもあるので税務調査が入った時は迅速に対応しましょう。
FXの経費はいくらまでに抑えるのが良い?
税務調査が入ることを懸念して、いくらまで経費で落とせばよいのかわからなくなります。
実際FXでの経費上限はありませんが、毎年経費で赤字にしていると不自然になります。
年間の損益によって変わりますが、経費の適正価格について詳しく説明します。
年間損益を20万円以内に収める程度
年間損益が30万円~40万円程度の人は非課税対象に入る程度に経費を落すことをおすすめします。
ただし落とす経費の内容によっては認められないこともあるので、FXの売り上げと強い関わりのあるものに限定しましょう。
年間損益が100万円以上ある人は、無理に非課税対象まで下げないようにしましょう。
FXなどで利用する教材やセミナー費用を使って節税することを心がけましょう。
プライベートで利用することのある機材や場所代は、認められなかったり不自然と思われやすいので注意しましょう。
税務調査のリスクをしっかり軽減したい人は税理士に確定申告をしてもらうようにしてください。
節税対策は課税回避でなく利益を効率よく取得するものと考える
経費を落しす節税対策は、課税を回避するものではなく、利益の効率化として考えましょう。
課税回避をメインに考えると、どうしても経費が大きくなってしまいアンバランスになってしまいます。
第三者から見てもおかしくない範囲で経費申請することが重要です。
長期目線で利益を取得していくことを考えて、目先の課税回避ではなく長期プランで利益を継続して取得する方法を考えましょう。
FXの経費として認められるもの一覧
FXの経費として認められるものが広範囲でわからない人もいますよね。
これからFXの経費として認められるものを一覧で紹介します。
重要なポイントは、FXの売り上げに関係するかです。
一覧以外のものでもFXの売り上げに関連するものであれば、経費で落とすことも可能です。
経費で落とすか微妙なラインとされているものは、100%計上するのではなく3割程度に抑えましょう。
FX取引で利用するパソコン・スマホなどの購入費用
FX取引に必ず必要になってくるのは、取引ツールを利用する媒体です。
媒体が無ければ取引を始めることは不可能です。
パソコンやスマホの購入費用はFXの売り上げに大きく関係するものなので、必要経費として認められます。
しかしスマホの場合プライベートで利用することも多いので、全額経費で落とすのが微妙だなと思う人は、使用割合に応じて必要経費を算出しましょう。
パソコンなどの経費は10万円をこえる場合があります。
10万円を超える経費については減価償却の対象になるので、一括で経費申請することができません。
10万円以上の経費を落す場合、数年間に渡って経費を落すことが可能です。
一括で必要経費を計上できないので注意しましょう。
パソコン・スマホ以外にも、マウス・モニターといった機材も経費として認められます。
特にモニターはFX専用で利用する可能性が高い為、必要経費として認められやすいです。
セミナーの参加費用・勉強に必要な教材費用
FXの経費はセミナーの参加費用や勉強に必要な教材費用も落とすことができます。
セミナー参加の場合、参加費用だけでなく交通費も経費として落とすことができます。
交通費も経費として落とせるなら、車で行けば車の購入費も経費として落とせると考える人がいます。
残念ながら車の購入代金は必要経費として落とせません。
FXの売り上とかけ離れている経費は結び付けることは厳しいので控えましょう。
FXの情報収集に必要な経済新聞や情報教材の費用
FXのファンダメンタル分析として必要な新聞や情報教材を必要経費として落とすことができます。
しかし、新聞と言っても経済に関係のない新聞は経費として落とすことができません。
経済新聞でもFXと関係ない情報もあるので、100%経費として落とすことは難しいです。
有料の情報教材に関しては、FXに関係する情報であれば経費として落とすことができます。
情報教材がFXに関連することを書いている証拠を残して置きましょう。
家賃と電気代
家賃と電気代は必要経費として落とすには難しい部類になります。
FX取引専用部屋があるのであれば、専用部屋分の家賃を経費で落とすことも可能です。
しかしFX以外の用途で利用している場所であれば経費として申請するのは難しくなります。
家賃を経費として認められやすいのは、FX取引をするための事務所を借りた場合となります。
電気代も家賃と同じ考え方で、FX以外の用途で利用している比率のほうが多いので経費として認められにくいです。
家賃や電気代を経費として申請するにしても、100%計上するのは厳しいことを把握しておきましょう。
銀行の振込手数料
FX口座に入金する時に振込入金をおこなうと手数料が発生します。
振込手数料は経費として認められるので、落とすことができます。
しかしFX取引での取引コスト(スプレッド)は経費で落とすことはできません。
年間の損益はスプレッド込みの金額になっているので、経費として考えることができないからです。
FXの経費は売上に関係するものが認められる
FXの経費は売上に関係するものが認められます。
しかし経費として落とせるか曖昧なものもあるので、すべて100%計上はやめましょう。
FX専用で使っているような機材や教材は100%計上できるので、領収証を保管しておくことをおすすめします。
プライベート要素を含むものは30%~50%程度で計上する
家賃や電気代、スマートフォンといったプライベート要素を含みそうなものは30%~50%くらいで計上しましょう。
FX以外でも使用しているものは、FXで利用している割合を考えて経費計算しましょう。
過剰に経費申請してしまうと、認められないこともあるので注意してください。
FXの経費を申請する時の注意点
FXの経費を申請する時の注意点を紹介します。
- 売り上げと経費のバランスを考える
- 赤字の人は繰越控除する
- 経費の申告が面倒な人は税理士に相談しよう
FXの経費は広範囲で認められているので、節税対策しやすいです。
しかし、節税を考えすぎて不自然な状態になると税務調査が入ることもあります。
課税対象に入るのがどうしても嫌だけど自分で申請するのは怖いという人は、税理士に相談してみましょう。
経費のバランスを考える
経費と損益のバランスを考えて計上しましょう。
不自然に経費だけ増やすと、税務官から目を付けられやすいのでやりすぎはNGです。
FXに関係するものを厳選して、損益とのバランスを考えながら経費で落としましょう。
経費で落とせるといても10万円以上の経費は一括で落とせないので注意してください。
経費は繰り越し不可能なので損失を繰越控除しよう
経費を翌年に持ち越すことは不可能です。
年間損益がマイナスの場合、損失を繰越控除して3年間損失を適用できるようにしましょう。
経費を繰り越すよりお得に節税できるのでおすすめです。
節税対策をしっかりしたい人は税理士に相談するのがおすすめ
節税対策を徹底したい人は税理士に相談するのがおすすめです。
税理士は節税対策だけでなく確定申告もおこなってくれるので、面倒な書類手続きをしなくて済みます。
税理士に依頼するので、費用は掛かりますが精神的負担を軽減できるのでおすすめです。
FXの経費は上限が無いが入れすぎると税務調査が入るので注意しよう
FXの経費はいくらでも経費で落とすことができます。
しかし経費と年間損益のバランスを考えないと、税務官に目をつけられてしまいます。
税務調査が入らない程度に節税して、なるべく多くの利益を取得できるようにしましょう。