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キーリバーサルとは?トレンド転換の捉え方・包み足やはらみ足との違い

FXトレードでテクニカル分析をしていると「キーリバーサル」という言葉と聞いたことがあると思います。

今回はFXでの「キーリバーサル」とはなにか詳しく解説していきます。

FXでは数多くのテクニカル分析が存在し、テクニカル指標を組み合わせて値動きを予想します。

これから解説するキーリバーサルはテクニカル分析に利用できる重要なサインなので、「キーリバーサルってなに?」・「取引の勝率が上がる?」と疑問に思っている人は参考にしてください。

FXとは何?知っておきたいFXの基礎を初めての人にもわかりやすく解説

※本ページにはPRが含まれます。

キーリバーサルはトレンド転換を表すサイン

キーリバーサル

キーリバーサルはプライスアクションの1つで、トレンド転換を表すサインです。

キーリバーサルの形状は上昇・下降トレンド中に高値を更新したローソク足が最終的に前日の安値・高値を割っています。

例えば上昇トレンドになっている状態でキーリバーサルが起きる場合、前日まで上昇していたローソク足より高値を更新しますが、最終的に前日の安値を割って下がって陰線になってしまいます。

キーリバーサルは前日のローソク足のヒゲを含めた高値と安値を更新することが完全なキーリバーサルと言われています。

しかし、前日の高値安値を更新していない場合でもキーリバーサルと言うケースもあります。

ローソク足の形状でトレンド転換を予想する

キーリバーサルはテクニカル指標を利用して形状を見つけるのではなく、ローソク足で読み取ります。

重要なポイントはローソク足の形状だけでなく、どのような値動きでローソク足が作られたかです。

キーリバーサルは前日更新した高値安値を更新したにも関わらず下落した動きが重要で、ローソク足の形状だけで判断するとガセの可能性もでてくるので注意しましょう。

キーリバーサルの登場は年に数回

キーリバーサルの登場は年に2回程あるかないかです。

かなりレアな形状で、発見すればチャンスと言われています。

トレンド転換時にエントリーすると、損小利大を実現することができます。

毎日チャート画面を見ていないと見逃す可能性があるので、キーリバーサルのタイミングでエントリーを考えている人は、トレンド中の値動きをみてキーリバーサルが形成されているか確認しましょう。

キーリバーサルのトレンド転換パターン

キーリバーサルのトレンド転換パターンは上昇・下落どちらも適応しています。

キーリバーサルの形状を簡単に説明しましたが、実際どの様なトレンド転換が起きるのか詳しく紹介します。

キーリバーサルはトレンド転換のサインになりますが、間違った形状でキーリバーサルと判断すると大損失に繋がるので注意しましょう。

上昇トレンドが発生するパターン

キーリバーサル上昇

トレンド上昇するパターンは、キーリバーサルが発生するまで下落トレンドでいる状態です。

前日更新した安値を更新して居る状態で最終的に前日の高値を更新します。

1日の値動きの確認もしておきましょう。

キーリバーサル発生後のローソク足がヒゲなしの陽線になっている場合、上昇トレンドが始まったと考えて問題ないでしょう。

ただしキーリバーサルがおきてもファンダメンタル的な部分で予想外の動きをすることもあります。

損小利大の考え方で利益を狙いましょう。

下落トレンドが発生するパターン

下落トレンドが発生するパターンは上昇トレンド発生パターンと逆で、前日まで上昇トレンドが発生しています。

上昇トレンドが発生している最中に前日のローソク足より高値を更新し最終的に安値も更新していればキーリバーサルのトレンド転換サインです。

上昇トレンドの終了サインは、RSIなどのテクニカル指標を使って見分けることもできるので併用して予想的中の確率を上げましょう。

キーリバーサルが登場した実例

キーリバーサルが登場した実例を挙げて行きます。

今回は2020年の米ドル円とNZドル円のチャートでキーリバーサルを紹介します。

1年単位で見ても発生しているのは数回とレア度が高いので、キーリバーサルのみで取引するのは厳しいでしょう。

キーリバーサルのようなプライスアクションはローソク足以外で読み取ることもできるので、色々なテクニカル指標と組み合わせてトレンド転換を読み取りましょう。

2020年米ドル円のチャート

米ドル円キーリバーサル

2020年の米ドル円は誰も予想できていない展開となりました。

2020年はコロナショックにより世界規模の経済不況が訪れました。

米ドル円はそれにより円高傾向にありましたが、2020年の7月頃に一時期持ち直しています。

しかし、8月に大きなキーリバーサルの形状が現れ一気に下落トレンドとなりました。

コロナワクチンの完成で、大きく上昇した時期もありましたが下落の勢いは止まらず2021年が始まってからも下落トレンドは続いています。

2020年NZドル円のチャート

NZドル円キーリバーサル

NZドル円はコロナショックの影響を受けていましたが、豪ドル円の上昇につられて上昇傾向にありました。

コロナ対策もヨーロッパやアメリカと比べてしっかりしていたので、感染による影響を大きく受けませんでした。

2020年8月後半に上昇トレンドが終わるサインとしてキーリバーサルの形状が発生しています。

コロナショック終息の反動で一気に上昇していたNZドル円ですが、キーリバーサルが登場してから大きな下落トレンドに転換しています。

NZドル円の年足チャートではキーリバーサルを1つしか確認できなかったので、希少な形状ということがわかります。

ジョン・J・マーフィーのキーリバーサルに関する見解

テクニカル分析の研究に30年以上携わっているジョン・J・マーフィーが書いた本にキーリバーサルに関する見解がかかれています。

キー・リバーサル・デーという用語は、かなり誤解されている。

ワン・デー・リバーサルはすべて潜在的にはキー・リバーサル・デーになりうるが、実際にそうなるのはごくわずかなものである。

ワン・デー・リバーサルの多くは、トレンドの一時的な小休止にすぎず、その後はまたトレンドに沿った動きとなるものである。

キー・リバーサル・デーは重要なトレンドの転換点となるものではあるが、その事実は、実際に価格が今までのトレンドと全く逆の動きをみせたあとになって初めて事後的にわかるものなのである。

※先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー著

ジョン・J・マーフィーはキーリバーサルが発生してトレンド転換が起きる考え方ではありません。

あくまでキーリバーサルは後付けで、キーリバーサルが発生してもガセになる可能性もあることを言及しています。

しかし一般的にキーリバーサルの考え方はジョン・J・マーフィーと異なるので、1つの意見として把握しておく程度で問題ありません。

為替の値動きがわかってから後付したのがキーリバーサル

ジョン・J・マーフィーはキーリバーサルは値動きの転換が起きてから後付けしていると定義しています。

キーリバーサルが起きてもトレンドが続く場合もあることを書いています。

ジョン・J・マーフィーが解釈していることは間違いではありません。

キーリバーサルが発生してもトレンドが続くこともあります。

キーリバーサルはトレンド転換の絶対的なサインではありません。

しかし実際キーリバーサルが発生してトレンド転換する確率は高いので、「トレンド転換する可能性があるかも?」と考えて問題ありません。

キーリバーサルは相場で発生する事が非常に少ない為、発生した際に取引を開始するのは1つの手法です。

キーリバーサルと包み足・はらみ足の違い

キーリバーサルに類似したFX用語「包み足」「はらみ足」があります。

包み足とはらみ足はキーリバーサルと同じでローソク足の形状からトレンド転換を読み取ります。

しかし、キーリバーサルと多少異なっている部分があるので間違えないように注意しましょう。

包み足・はらみ足には厳密な定義がないので、トレーダーによって解釈が異なることもあります。

キーリバーサルと全く同じと覚えないように気をつけてください。

包み足とは?

包み足

包足は前のローソク足と反対の動きをしているローソク足で、前のローソク足を包むようにして反対方向に向いた状態を表しています。

ローソク足のヒゲで包むという状態ではなく、実体で大きく現れている状態なので強い反発状況を捉えることができます。

包み足が発生すると、トレンドが弱くなっている状況で高値・安値を更新した後であればトレンド転換の予兆です。

キーリバーサルとの違いは前のローソク足の高値・安値を更新していない状態ということです。

キーリバーサルより発生する回数が多いので、トレンド転換を予想する1つの指標にしてみましょう。

はらみ足とは?

はらみ足

はらみ足は前ののローソク足より高値・安値を更新できていない状況です。

キーリバーサルや包み足のように強いトレンド転換のサインではなく、トレンドが弱くなってい状況を表しています。

はらみ足が発生した後の値動きを注視して、トレンド反転するタイミングを狙いましょう。

包み足とは違うサインなので、間違えないように注意してください。

キーリバーサルのトレンド転換サインはMT4インジケーターで検知

キーリバーサルはプライスアクションといってトレンド転換のサインになります。

MT4にはキーリバーサルのようなプライスアクションを検知するインジケーターがあります。

トレーダーが独自開発して作っているものやFX会社が提供しているインジケーターもあるので、興味のある人はダウンロードしてみましょう。

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キーリバーサル以外のプライスアクションも検知できる

プライスアクションpro

キーリバーサル以外のプライスアクションを検知するインジケーターもあります。

FXトレーダーが独自で作ったインジケーターの場合、数千円程度に手に入れることができます。

abc-FXが作った「プライスアクションPro」は7種類のプライスアクションを自動で検出することができます。

価格が5000円になっているので、お手頃価格とは言えませんが色々な機能が搭載されており通知機能もあるのでおすすめです。

キーリバーサルはトレンド転換を読み取るサイン

キーリバーサルは為替相場のトレンド転換を読み取るサインということがわかりました。

年に数回起きるか起きないかレベルなので、発見した人はラッキーと思いエントリーしてみましょう

テクニカル分析の研究で有名なジョン・J・マーフィーは一般的キーリバーサルの解釈と別の解釈をしているので、キーリバーサルは100%確実なトレンド転換サインではないことを把握しておきましょう。

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