老後の生活を安定させるためには、2000万円かかると言われています。
老後資金が足りない親世代も多く、子供が支援しなければならなくなるかもしれません。
この記事では、親のお金がない時にできることと使える制度を紹介して、さらにお金がない親を見るときの注意点を解説していきます。
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親のお金がない時にできること
親のお金がない、もしくは足りなさそうだと感じたときは、できるだけ早めの行動が必要です。
まずは次の2点について確認しておきましょう。
- 親の収支を確認
- 年金の受給資格を確認
どのくらいお金が足りていないのか、もう少し収入を増やすことができないのかをきちんと把握しておけば、お金を支援しなくともよくなるかもしれません。
以下にそれぞれ解説していきます。
親の収支を確認
親の生活費や医療費などの支出と、年金などの収入がどのくらいかを確認しておきましょう。
年金は日本年金機構から届く年金振込通知書で確認できます。
年金の支給額は「年金定期便」で理由を説明してくれているので、きちんと確認してずれがないか確認しておくことが大切です。
何年も確認していないままだと年金改定で支給額がずれている可能性もあるので、毎年確認は必要です。
親の収支を聞くことはためらわれる人もいるかもしれませんが、老後資金が足りないと慌てる前に確認しておくことで事前の対策もできます。
収支が赤字の場合は、生活費を削るなどの支出を減らす工夫が必要です。
年金の受給資格を確認
親が年金を受け取っていないならば、年金の受給資格を確認しましょう。
年金受給には25年の保険料納付が必要でしたが、平成29年の法改正により10年に短縮されました。
新たに年金を受け取れる方に日本年金機構から案内が送付されていますが、手続きせずに放置している可能性もあります。
現在年金をもらっていない人は模試かすれば年金を受け取れる可能性があるので、もう一度確認してみましょう。
親のお金が無くなった時に使える制度
親のお金が無くなった時には子供世代が支援しなければならないわけではありません。
国の制度を使えば、意外と支援を受けられます。
親の老後資金がないときに使える制度は、次の4つです。
- 生活保護
- 生活福祉資金貸付制度
- 高額医療・高額介護合算制度
- リースバック
以下でそれぞれ解説していきます。
生活保護
収入が足りない人は、生活保護制度を利用できるかもしれません。
現在は厚生労働省の被保護者調査(2019年)によると約88万の高齢者世帯が生活保護を受けています。
実際に老後2000万問題も取り上げられているくらいなので、かなりお金に余裕がないと安心して暮らすことはできないかもしれません。
生活保護は生活費に限らず、医療費や介護費など用途別で補填してもらえる制度ですが、利用するには様々な条件があり、誰しもが受けられる制度ではありません。
例えば世帯収入が13万円以下であったり、身内からの支援が受けられないなどの条件が重なった場合にのみ利用できます。
生活保護を使いたい場合は、福祉事務所に頼むと良いでしょう。
生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯、高齢者世帯、障害者世帯を対象に一時的な生活資金を貸し付ける制度です。
無利子、低金利で融資を受けることができるので、老後資金が足りない人にはお勧めです。
貸付資金の種類や条件には種類がありますが、中でも高齢者が利用しやすいのが不動産担保型生活資金です。
自宅を担保に生活資金を借りれる制度で、月30万円以内などの条件があります。
生活福祉資金貸付制度は福祉協議会で相談可能なので、気になる人は一度相談してみると良いでしょう。
高額医療・高額介護合算制度
親が通院・介護のサービスを利用している場合は「高額医療・高額介護合算制度」を使うと良いです。
医療費では高額医療費支給制度、介護費では高額介護サービス制度という負担を軽減する制度がありますが、年中利用すると自己負担分が相当な金額になります。
高額医療・高額介護合算制度を利用すると、毎年8月から翌年7月までに医療費と介護費で自己負担した合計が限度額(212万円)を超えると、超えた額が支給されるので負担が軽減できます。
医療費と介護費の両方でお金を取られている場合には、非常に有効な手段になります。
ただし、申請しなければ制度は利用できないので自分で申請しておくことが大切です。
リースバック
リースバックとは、自宅を売却して現金化してから、売却後も住み続けることができるサービスです。
自宅を売却した後は賃貸契約に変わります。
家を売ることで一気にまとまったお金を得られる制度なので、生活費に困っている場合は非常にお勧めです。
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お金が無くなった親の面倒を見るときの注意点
老後資金が足りない場合でも、紹介した制度を上手く利用すれば生活できるはずです。
ですが、親のサポートをする際にも、注意すべきことがあります。
お金が無くなった親の面倒を見るときの注意点は次の3つです。
- 認知症に備える
- 自分の家族と相談する
- 援助した金額を記載しておく
以下でそれぞれ解説します。
認知症に備える
認知症は誰にでも起こりうる病気で、介護をする上では備えるべきことです。
認知症になると、判断能力が鈍くなり、お金を使い込んだり通帳をなくしたりといったトラブルが発生する可能性があります。
認知症に備えるには成年後見制度を利用すると良いです。
成年後見制度を利用すれば、将来、親が認知症になったとき、後見人が適切に金銭を管理することができます。
親が認知症になる前であれば、事前に「誰に」「どこまで」任せるかを公正証書で契約しておくとできるので、できるだけ早めに対応しておきましょう。
自分の家族と相談する
親の介護をする場合は、自分の配偶者や家族と相談しておきましょう。
家族全体の問題として対応する必要があるので、どのように介護するか、他の兄弟が支援するかどうかなど確認しておくと良いです。
また親側も介護をされることをよしとしない可能性があるので注意が必要です。
援助した金額を記載しておく
親の援助をする場合は、金額を記録しておきましょう。
後の相続の段階で、援助をした記録があればアピールになります。
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親の老後資金を貯めるためにできること
親の老後資金を貯めるためにできることは、次の2つです。
- 資産運用を教える
- 家計の見直しをする
以下にそれぞれ解説します。
資産運用をすすめる
老後のために資産運用をしておくと、資金が尽きることはほとんどなくなります。
株などのリスクのある投資はする必要はありませんが、iDeCoやつみたてNISAなどのローリスクで運用できるものであれば始めやすいでしょう。
銀行の預貯金であれば0.001%くらいの利回りしかないので、簡単にできる資産運用をすればかなりお金を使いやすくなります。
家計の見直しをする
定年退職してから、収入が一気に下がる人は多いです。
急激に収入が減るタイミングで、一度収支を確認しておくとよいでしょう。
収入がそれまでの半分くらいになる人もいるので、今後の生活で足りるのか、固定費の節約はできないかなど計算しなおしておくと余裕ができます。
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親の老後資金が足りないときは国の制度を利用しよう
親の老後資金が足りない時は自分が支援しないといけないのかと思う人もいるかもしれませんが、国の制度を利用すると乗り切れる可能性が高いです。
またできるだけはやめに家計の確認しておくと、老後資金を貯めることができるのでお勧めです。
お金の問題は触れづらい部分ではありますが、きちんと話あっておきましょう。