FXにおける環境認識は、トレードすべてに影響するため重要です。
多くのプロトレーダーは、「環境認識で勝負が決まる」と口を揃えていいます。
環境認識を知らずにトレードを行うことは、ルールを知らずにスポーツの試合に出ることと同じです。
FX初心者が損をしやすいのはルールを知らずにトレードを行っているためです。
今回は相場状況を読んで勝率を上げるためのコツを紹介します。
また環境認識の注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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FXでの環境認識とは?
FXにおける環境認識とは、現在のチャートを状態を把握して相場の動向を探ることです。
チャートは主に時間軸で分析し、相場の動きを予測して戦略を立てます。
環境認識は戦略を立てるために必要不可欠なので、トレードの勝敗はエントリーする前に決まるといっても過言ではありません。
たとえFXに存在するテクニックや手法を駆使しても、環境認識を行わずに利益を上げることは難しいでしょう。
チャートのトレンドの上下やレンジ相場などの相場の変化に対応すると、利確や損切りのタイミングを間違える確率を減らせるからです。
ただし環境認識に絶対の正解はなく、トレードの目的や手法によって異なるので、為替相場の状況に応じて対応を変えなければなりません。
各時間軸のチャートを分析する
環境認識は時間軸に分けてチャートの分析を行います。時間軸の長さはチャート分析をする際の基準になり、トレードの方向性を決めます。
FXで主に使われる時間軸は以下の4つです。
- 4時間足
- 1時間足
- 15分足
- 5分足
長期的な見通しは長い時間軸の方が適しています。
時間軸が長い方がトレーダーの注文数が多く反映されているので、より正確にチャートの分析を行えます。
反対に細かく分析したい場合は短い時間軸を使いましょう。
環境認識によってMTF分析がより明確になる
環境認識はMTF分析(マルチタイムフレーム分析)にも有効に活用できます。
MTF分析とは複数の時間軸のチャートから、相場の環境を分析する手法です。
環境認識によって複数の時間軸から為替相場の現状や方向を認識しやすくなり、具体的な戦略を立てやすくなるメリットがあります。
MTF分析の方法は、時間軸を「長期足」「中期足」「短期足」の3つに分けて分析を行います。3つの軸を使う理由は、分析内容をより明確にするためです。
長期足・中期足はトレンド方向の分析を行うために利用し、短期足はトレンドに沿ってエントリーのポイントを探すための役割です。
複数の時間軸を使って市場を分析すると相場全体が把握でき、勝率の高いトレードを実現しやすくなります。
マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?分析のやり方や利用したFXの取引手法を解説
FX取引で環境認識を利用する方法
環境認識は長期的な視点で市場を分析しましょう。
チャートの方向性や時間軸などを決める際は短期的な利益を優先せずに、相場の大きな流れを軸に判断しなければなりません。
とくに初心者の トレーダーほど逆張りを行って失敗しやすいので、環境認識で相場の流れを把握するために幅広い時間軸を利用しましょう。
チャートの方向性を確認する
環境認識で為替相場の状況を把握した後は、チャートの方向性を確認してトレードの戦略を立てます。
基本的には上昇相場であれば価格全体が上昇し、一方の下落相場は価格全体が下落することが予想されます。
チャートの方向を把握した後は、より細かい値動きへの対応を考えましょう。例えば、レンジの値動きやイレギュラーな価格変動などです。
とくに反転するタイミングやエントリーポイントを決めなければならないので、チャートの方向性を見誤っていると適切なタイミングで注文ができなくなります。
トレードするチャートの時間軸を決める
トレードするチャートの時間軸は、投資の戦略を決めるために必要不可欠です。
時間軸はトレードの方法を決めるので、投資する資金やリスク管理などの取り引き全体に影響します。
基本的に時間足が長くほど中・長期的な戦略に向いており、反対に時間足が短くなるほど短期的な戦略を組むために利用されます。
取引の回数が増えるとトレードの難易度が上がるので、投資戦略の設計が複雑になるので注意が必要です。
基本的に順張りで取引する
環境認識は長期トレンドの方向を見定めることが重要なので、基本的には順張りで取り引きを行いましょう。
長期トレンドは多くのトレーダーの注文を入れる方向が一致しているので、相場全体が動くエネルギーを持っているためです。
短期的な値動きに対しては逆張りを織り交ぜると一時的に利益を出しやすくなりますが、長期的な相場の大きな流れに対しては逆らわない方がよいでしょう。
とくに初心者のトレーダーは逆張りを指定して大損することが多いので、環境認識によって相場がレンジ相場とトレンド相場を見抜かなければなりません。
そのため5分足・15分足などの短い時間軸の取り引きに左右されずに、長期的な観点から順張りを基本的な投資戦略にしましょう。
FXの環境認識で勝率を上げるポイント
投資の勝率を上げるためには、無作為に注文を行わないことが重要です。
なるべく負ける可能性が高いトレードには参加しないことを意識しましょう。
相場の状況は様々な要因で値動きが変わるため、状況が読みにくい相場になることが多いです。
勘や経験に頼ってエントリーや損切りを行うと、タイミングを間違えて大きく損失を出す可能性が高まります。
そのため勝率を高めるために必要なのは利益を上げる取り引きではなく、損失を出しにくいトレードの回数を増やしましょう。
各チャートの相場状況を把握する
各チャートを見て相場の状況を判断できると、トレードの勝率を上げられます。
状況に応じてトレードの戦略や手法を変えて、利確や損失を出すタイミングで注文できます。
相場状況を判断するためにはチャート目線を合わせることがポイントです。
同じ見方でチャート分析を続けると相場の比較がしやすくなり、値動きなどの状況判断が容易なります。
とはいえ、チャートを見ただけで相場の状況を判断することはトレードの経験が必要になるので、初心者にとって相場状況の把握することは簡単ではありません。
トレードの経験を積むたびに為替相場を把握しやすくなるので、じょじょに勝率が高くなることを実感できるでしょう。
方向性のつかめない動きであればエントリーしない
相場の方向性がわからない状況は、エントリーをしても値動きに左右されて損失を出す可能性が高くなるため、なるべく取り引きを避けた方が無難です。
環境認識によって客観的に判断したうえで方向性がつかめないのは、他のトレーダーたちもエントリーにためらっている場合があります。
根拠のないエントリーすると主観的な判断が多くなってしまうので、客観的な判断のないエントリーは戦略を持たずに投資をするのと変わりません。
FXで勝率を上げるためには、エントリーする根拠を人に説明できるほど市場を分析しなければなりません。
レジサポラインを意識する
レジサポラインは値動きが反転しやすい位置に引く線を指します。レジサポは「レジスタンスライン」と「サポートライン」の言葉を略した用語です。
過去の値動きを参考に2つの線を引くことでエントリーや決済のポイントになるため、多くのトレーダーが目安としてレジサポラインを参考にトレードを行っています。
ただしレジサポラインの価格を突き抜ける「ブレイクアウト」が発生する可能性があるので、環境認識を行う際はレジサポラインを絶対の基準にせずに戦略を立てることをおすすめします。
サポレジを利用したFXの取引手法は?引き方や注意点を徹底解説
FXで環境認識する時の注意点
あくまで環境認識はチャートの状況から投資戦略を考える必要があるので、誤った情報から為替相場の状況を判断してはいけません。
とくに初心者の人はトレードの理論やテクニックなどを考えがちなため、為替相場の状況を読み間違えてしまう場合が多いです。
初心者はデイトレードで証拠金を抑えた取引を行い、トレードの経験を積むことをおすすめします。
最初からスキャルピングの取り引きや、中長期の戦略設計などは難しいので、FXの取り引きに慣れてから始めましょう。
チャート画面から間違った情報を読み取ってしまう場合がある
環境認識を行う際に間違った情報で戦略を構築してしまうと、その後のトレードすべてに影響して損失を出してしまいます。
とくに初心者の方やFXの経験を積んだ人がセオリー通りのトレードを行い、他のトレーダーによる価格操作の「だまし」で損害を受けてしまうことが多いです。
「だまし」は多くのトレーダーが注目している市場で起こりやすいので、期待値が高まる相場には注意しなければなりません。
環境認識は楽観的な予測を避けて、客観的な視点から為替相場を分析して損失が出やすいトレードを避けましょう。
初心者はデイトレで環境認識することがおすすめ
FX初心者の方は、環境認識やトレードの手法などについてわからない人が多いので、デイトレードで取引を行うことをおすすめします。
またトレードの経験の少ない人は中長期的なトレードで戦略を立てることは難しいため、証拠金を抑えたデイトレードで投資の感覚を掴まなければなりません。
反対にスキャルピングなどの瞬発的な判断を行うトレードもまた、初心者にとって難易度が高い投資なので避けた方がよいです。
FXでの環境認識は勝率を左右する重要事項
FXで環境認識は取引を行う上で必要不可欠です。
為替相場の状況を読み、利益が出やすいポイントで注文を入れると勝率を高めることができます。
反対にトレードの戦略や手法は環境認識によって為替相場を把握しない限り、値動きの予想が外れて損失を出す取引になるでしょう。
どんなトレードでも利確や損益のタイミングは環境認識による影響がほとんどです。
FXで投資を行うためにはテクニックだけでなく、的確な状況判断を磨かなければなりません。
初心者は失敗する前提で取引するLot数を抑えよう
FX初心者は損失を出すことは避けられません。
勝率が高いトレーダーでも失敗を経験しているので、どんな人でも損失を出すものであると考えましょう。
失敗しながらトレードの実践経験を積むためには、Lot数を最小限に抑えて取り引きを行いましょう。
高額な取引で損失のリスクを抱えるよりも、少額な取り引きで相場感覚に慣れる方が初心者にとってメリットが大きいです。
とくに「2%ルール」でリスク管理すると、資金を減らさずに取引を継続できるのでおすすめです。
複数のポジションを持っている場合は、合計で2%を超えた場合に取り引きを終了させましょう。