近年人気の高いダウの犬投資法ですが、運用の仕組みを具体的に知らない人もいるのではないでしょうか。
ダウの犬投資法は銘柄をまとめて買ってまとめて売る運用形態です。
2021年最新の高配当利回りをしている構成銘柄をご紹介するとともに、ダウの犬投資法のポイントをまとめてご紹介します。
ダウの犬投資法はアメリカ版だけでなく日本版でも応用ができるため、日本の銘柄も合わせて解説します。
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このページのもくじ
ダウの犬投資法とは高配当銘柄だけで組む投資法
ダウの犬投資法とは、年初にNYダウの構成銘柄から配当の利回りが高い10銘柄に対して、同じ金額を購入して年末に売却するという株式の運用方法です。
銘柄に関しては、30銘柄あるうちの上位10銘柄で、株価が低くて今後上昇する可能性が高い銘柄という考えが一般的です。
配当利回りは、配当額÷株価であるので、利回りが高い銘柄とは株価が上昇しなかったものや、価格が下がったもので、翌年には株価が上がるだろうという逆転の発想の投資法になります。
2022年にダウの投資法をおこなう場合には、2021年の年末配当利回りをまとめ、上位を選びます。
高配当で得られた配当金を再投資することで、複利の効果を利用できるため、長期的に投資で多くのリターンが得られます。
ダウの犬投資法は日本版も存在する
ダウの犬投資法はNYダウの30銘柄から上位10銘柄で投資をする手法ですが、日本株にも応用して投資できます。
日本の時価総額上位30社は「コア30」と呼ばれ、コア30の中から配当の高い10銘柄を選べば「ダウの犬投資法」と同じ戦略がとれます。
自分でポートフォリオを作ることができますが、単一のリスクを取りすぎず、リスク分散することが大切です。
同じ業種の銘柄ばかりに投資するのではなく、様々な業種に投資することで負担を軽減するようにしましょう。
日本とアメリカの高配当銘柄トップ10
本家アメリカのNYダウから選出する銘柄と日本版に応用した高配当銘柄トップ10をご紹介します。
アメリカ株の魅力の1つは高配当銘柄が多いことで、日本の企業よりもアメリカの企業の方が利益を株主に還元しようとする体制があります。
利益を還元する傾向が強いアメリカ株の方がダウの投資法には向いており、単に高配当な銘柄ではなく国際的な優良株であるので、闇雲に買うよりも安心感があります。
一方、日本で自ら手作りファンドを作って個別銘柄を長期保有することで、信託報酬がかからずに済むため、コストをおさえることができます。
銘柄トップ10でも国によって違いがあるため、特徴をおさえておきましょう。
【アメリカ版】高配当銘柄トップ10
新型コロナウイルスの影響で、世界の金融市場が大暴落を起こしましたが、主要中央銀行の金融緩和で体制を立て直し、2020年の年末には10兆ドルを超える株式時価総額になりました。
「NYダウ平均株価」も年末時点では史上最高値を更新し、アメリカの経済回復傾向から来年以降もさらに期待ができるでしょう。
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昨年度の銘柄と比較すると、メルク・アンド・カンパニーとアムジェン以外の8銘柄は数値や順位が変動するものの同じ顔ぶれとなりました。
ランキング | 企業名 | 配当率 |
---|---|---|
1位 | シェブロン | 6.1% |
2位 | アイビーエム | 5.2% |
3位 | ダウ | 5.1% |
4位 | ウォルブーツ・グリーン・アライアンス | 4.7% |
5位 | ベライゾン | 4.3% |
6位 | スリーエム | 3.4% |
7位 | シスコシステムズ | 3.2% |
8位 | メルク・アンド・カンパニー | 3.2% |
9位 | アムジェン | 3.1% |
10位 | コカ・コーラ | 3.0% |
特にアムジェンは世界最大のバイオ医療品メーカーであり、遺伝子組み換え技術や細胞培養技術を駆使した最先端の企業です。メルク・アンド・カンパニーとアムジェンはいずれも医薬品メーカーであり、新型コロナウイルスを背景に配当額が上昇しています。
世界のバイオ医療薬品市場の推移も年々上昇しているため、今後も期待ができる企業でしょう。
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【日本版】高配当銘柄トップ10
日本のコア30の中で、変わらずトップだったのは、日本たばこ産業の7.5%の配当率でした。
ランキング | 企業名 | 配当率 |
---|---|---|
1位 | 日本たばこ産業 | 7.5% |
2位 | 三井住友FG | 5.5% |
3位 | みずほFG | 5.3% |
4位 | 三菱UFJ | 5.1% |
5位 | 三菱商事 | 5.1% |
6位 | 武田薬品工業 | 4.9% |
7位 | 東京海上ホールディングス | 4.3% |
8位 | 三井物産 | 4.0% |
9位 | キャノン | 4.0% |
10位 | KDDI | 3.8% |
配当率7.5%は2019年の6.33%の超える配当率で、2位の三井住友フィナンシャルグループに2.0%も離れた結果でした。
2019年度に比べても、顔ぶれはほとんど同じで安定した銘柄であることがわかります。
日本版のダウの犬を買う際の注意点は、アメリカのダウの犬投資法に比べて投資費用が高くなる傾向があり、250万円ほどかかってしまうため、まとまったお金がある人は挑戦するのもいいでしょう。
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ダウの犬投資法のメリット
ダウの犬投資法にはアメリカ、日本を問わないメリットがあります。
ダウの犬投資法が人気の理由に直結しており、リターンだけでなく楽に投資ができることが最大のポイントです。
ダウの犬投資法をするなら必ず知っておきたいメリットを3つご紹介します。
- 市場平均を上回るリターンが期待できる
- 誰でも簡単に運用ができる
- 一年に一度見直すだけなので手間がかからない
市場平均を上回るリターンが期待できる
長期保有をすれば利益は積み重なっていくため、市場平均を上回るリターンが得られる可能性があります。
ダウの犬投資法は高配当銘柄の投資のため、利回りの高いインカムゲインを確実に手に入れられます。
株価が下がったとしても、配当を得られることで利益は確保できるので、得た配当を再投資することにより、運用資金を追加しなくても配当はさらに大きくなります。
積み重ねの力によりどんどんインカムゲインが増えていくことが強みです。
安心できる高配当銘柄で構成されている
NYダウの30種の企業は世界的にも優良企業であるため、業績が赤字になり株価暴落による配当利回りの高い企業は除外されています。
高配当ではあるが、倒産するといったリスクがほぼないので、安心できる投資形態となっています。
NYダウだけでなく、コア30も世界に代表される日本のトップ企業が名を連ねているため、高配当かつ安心できるのがポイントです。
自分でポートフォリオを作成する際に、高配当のみに気を取られて大きなリスクを抱えないように気をつけましょう。
一年に一度見直すだけなので手間がかからない
ダウの犬投資法は、自分の時間や投資の知識があまりない人でも運用できます。
その年のNYダウやコア30の情報を確認し、上位の10銘柄に対して運用するだけで良いので、深く考えることなく簡単に投資が可能です。
一度買ってしまえば、メンテナンスが必要ないので、一年放置しておくだけで運用されます。
年末に売却した際に見直しをおこない、再度上位の銘柄に対して投資をするだけなので、簡単かつ時間をかけずに投資ができます。
ダウの犬投資法のデメリット
ダウの犬投資法にもデメリットは存在します。
資産運用は必ず成功するものでないため、事前にリスクを承知しておくこと、リスク分散することが大切です。
ダウの犬投資法の特性上、すぐに利益がほしい人よりも、長期でコツコツ運用したい人向けの投資法のため、キャピタルゲインより、インカムゲインを意識した運用を心がけましょう。
長期投資ということを前提に、注意しておきたいことを2点ご紹介します。
大型優良株のため投資費用がかさむ
ダウの犬はコツコツ積立投資をするわけではないので、一括で各銘柄を均等に買うだけの資金が必要になります。
普通の株価というわけでなく、NYダウやコア30などの大型企業の優良株に乙師をするため、どうしても初期費用は高くなってしまうのが難点です。
投資ですので確実に儲かる保証はないので、資金に余裕がある人がおこなう投資という認識を持ちましょう。
配当額を積み重ねてインカムゲイン大きくしていくため、長期投資で運用することが一般的です。
すぐにキャピタルゲインを手に入れられるものではないため、投資によって生活が苦しくなる人は避けましょう。
成長株には投資ができない
高配当銘柄に投資をするため、株価が急成長している銘柄には投資をすることができません。
配当利回りは配当額÷株価のため、成長株で配当利回りが低い企業に対してはダウの犬投資法としてはふさわしくない銘柄になります。
なんらかの原因で株価が下がっており、これから上昇するという逆転の考えで運用するのがダウの犬投資法です。
株価が低く、高配当利回りができることからインカムゲインが手に入れられるので、複利の力で資金を回しましょう。
ダウの犬で取り扱う銘柄は安心できる企業のため、株価が少し下がっていても心配の必要はないでしょう。
ダウの犬投資法はNISA枠内で非課税になる
ダウの投資法をするならNISA口座の枠の中でおこなうのがおすすめです。
銘柄を組み換えする際の取引手数料はあまりかかりませんが、問題はキャピタルゲインにかかる税金が20%であるということです。
自分でダウの投資法をおこなうなら、年末に精算して銘柄を入れ替える際にキャピタルゲインで20%もの負担がかかってしまい、せっかくの利益を削ることになります。
NISA口座の枠の中でおこなうことで非課税に済ませることができ、コストを削減することができます。
アメリカの個別株投資でも、SBI証券や楽天証券など、取引が可能なところも多いため、枠にとどまる運用資金の場合はNISAを活用することをおすすめします。
ダウの犬投資法は資金に問題がなければおすすめ
ダウの犬投資法は配当を積み上げることでインカムゲインを増やすことができるのが特徴です。
ダウの犬投資法はアメリカだけではなく、日本にも応用できるため、コア30に着目してポートフォリオを組むこともできます。
初期費用が高くついてしまうことが難点ですが、ダウの犬投資法は運用知識がない人や時間が取れない人にとっておすすめの投資法です。
ダウの犬投資法を成功させるなら、日本株だけでなく、アメリカ株のニュースもチェックするようにしましょう。