トレーリングストップとは相場の価格上昇によって利益が上がり、同時に損失を抑えて資金を運用できます。
また、あらかじめ売買の価格を設定すると自動の取引ができ、効率よく利益を積み上げることが可能になります。
しかしトレーリングストップは万能ではなく、市場によっては使い方次第で損失を増やしてしまいます。
利益を上げて損失を抑えるためには、トレーリングストップの使い方とタイミングを知ることで効率よく稼げるようになるでしょう。
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このページのもくじ
トレーリングストップとは
トレーリングストップとはFXの相場の価格が動く場合ときに、一定の幅を保たせて逆指値注文を有利な方向へスライドさせる注文方法です。
価格の動向と逆指定注文との幅が同時に動くことで、損失を抑えながら利益の拡大が可能になります。
もし値上がりの途中で損失が出そうになった時でも、設定した損失額で取引を終了させられます。
トレーリングストップを行う場合は、長いトレンドが続く相場を狙って利益を上げたい人におすすめの手法です。
一度価格を設定すると自動で価格の更新が行われるため、マーケットを観察し続ける必要はありません。
損切り値を価格変動に合わせて自動的に変化する
トレーリングストップは価格変動しても、損切り値が同時に変化するので損失を抑えての取引が可能です。
売りの場合は高値から指定の価格で逆指値を切り上げ、価格が落ちたら売り発注をかけられます。
市場の価格変動に対して自動で損切り値を設定し直すことで、損切りのタイミングを逃しません。
逆指値注文より効果的に損切りできる
トレーリングストップは逆指定注文の損切りを効果的に行えます。
理由として損切り価格の自動修正を行えることが挙げられます。
価格が下落したことに動揺して決済のタイミングを間違えず、損切りのタイミングを逃さないので損失額を抑えることができます。
トレーリングストップのメリット
トレーリングストップは自動で利益を積み上げながら、同時に損切りの基準がスライドする仕組みなので、損小利大のトレードが可能になります。
一日中パソコンを監視しないでも投資が行えて、一度価格を設定することで取引の手間が発生しなくなります。
なにより感情に左右されずに損切りができる点は、トレードを行う上での大きなメリットです。
トレーリングストップは手間を省けるだけでなく感情の揺れも抑えられるので、トレードの勝率を高めるために有効な手段といえます。
損小利大トレードを狙える
トレーリングストップはロスカットポジションの設定により、損失額を最小限に抑えながら利益を出し続けることができます。
価格変動に合わせて損切りのタイミングがスライドするため、価格が下落した場合でも設定した範囲内での損切りになるからです。
また市場に強いトレンドが出ている時は、トレーリングストップを用いると利益の延長しやすく、価格が上昇すればするほど利益が増える仕組みです。
ロスカットポジションを調整すると損失を押さえながら取引ができるので、トレーダーにとってメリットの大きい手法といえます。
手動で損切りする必要がない
トレーリングストップは自動で損切を行ってくれるため、手動で価格を設定する必要がありません。
ポジションを持ち続けることで利益を減らさないまま、自動で損切りを行うことで無駄な損失を出さない取引が可能になります。
手動で損切りをすると値上がりを期待して損切りのタイミングを逃すことが増えるため、感情を抑えて機械的に運用できるメリットは大きいです。
トレーダーの損切りの判断する手間を省けるだけでなく、資金を管理しやすくなることで利益率の高い投資を実践できるでしょう。
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ポジション保有中にチャートから離れていても安心できる
トレーリングストップは価格が上下しても損切りを自動的に切り上げてくれるのでチャートから離れても安心できます。
とくに一定の間隔で相場が上昇している場合は、利益を増やしながら損切りの基準が動くことで効率のいい利益の積み上げが可能になります。
損切りを自動的に任せられるので、長期的なFXの運用を行う人におすすめの手法です。
トレーリングストップのデメリット
トレーリングストップはレンジ相場や値動きのにぶい相場では、利益を上げにくい手法といえます。
レンジ相場は値動きの方向性が定まっていないので、トレーリングストップで設定されている損切りに引っかかってしまう場合があります。
方向感がある程度つかめている相場で上手く発揮できるので、レンジ相場や値動きの読めないチャートは利用を控えましょう。
値動きの鈍い相場ではチャンスを逃してしまう可能性がある
トレーリングストップは相場の価格が上がると損失を抑えながら投資を行えますが、値動きが鈍い相場では利益を上げにくくなります。
基本的にトレーリングストップは一定方向に動く相場に適した方法なので、動きの鈍い相場は利益が狙いにくくなることに注意が必要です。
レンジ相場に不向き
トレーリングストップは、レンジ相場には適していない手法です。
レンジ相場ではトレール幅分を削って取引を行わなければならないので、利益が効率の悪い取引になってしまいます。
また、トレール幅を狭くした場合でも利益が出る前に失敗しやすくなるため、トレーリングストップは避けた方が無難です。
無理にレンジ相場で取引を行わずに、トレンド相場になるまで待つことが賢明な判断です。
設定値を間違えると失敗する
トレーリングストップを設定する際には、トレンドが発生する時に決済レートに引っかからない工夫が重要になります。
その理由はトレール幅分のポジション逆行が発生すると、トレール幅分の利益が減ってしまう仕組みだからです。
基本的にトレール幅は狭い方がよいのですが、利益を上げる調整局面では決済されない程度に広くする必要があります。
おおよその目安としては、これから発生する調整よりも少しだけ大きいトレール幅に設定することをおすすめします。
ただし相場の状況や取引の目的で最適なトレール幅は変わるため、臨機応変な調整を欠かさずに行いましょう。
トレーリングストップを有効的に使う方法
トレーリングストップはトレンド相場のように価格の動きが安定している場面において、利益を得ながら損失を抑える取引が可能になります。
反対にレンジ相場のように値動きが上下しやすい状況は、利益を確定しにくく損切りが頻繁に起こってしまうでしょう。
他にはトレンドの転換期に利用することで値上がりを狙えますが、投資のタイミングが難しくなる点に注意が必要です。
そのためトレーリングストップを使う際は、相場の状況と値動きのタイミングを観察して、適切なタイミングで投資を行いましょう。
トレンド相場を狙う
トレーリングストップは、トレンド相場で使用することで利益を出しやすくなる手法です。
トレンドが発生している銘柄を狙うと、損失を抑えての利益を上げる投資が可能になります。
価格の上昇とともに得られる利益が増えるだけでなく、損切りを自動で行うことで大幅に損をすることがなくなります。
引き上げのタイミングや引き上げの位置の調整に関しては、市場の分析と過去のチャートから判断を行いましょう。
トレンド転換期に利用する
トレンド転換を狙ってトレーリングストップを行うと、逆張りで初動をつかむことに成功して利益を得やすい投資になります。
ただし転換期の明確な予測できないので、株価の下降に合わせて逆指値も引き下げなければなりません。
他にはトレンドの転換期を狙うために、価格が急に下落するリバウンドに対してトレーリングストップをかける方法があります。
価格が急激に下がった後のタイミングは、下降トレンドからの転換より狙いやすいですが、そのまま価格が落ちる可能性があるので注意が必要です。
値動きが不安定な状況では使わない
トレーリングストップは値動きが不安定な状況では、利益を出しにくい手法といえます。
レンジ相場のように相場の価格が上下しやすい場合は、トレーリングストップの利点をうまく活用できなくなるでしょう。
トレーリングストップは価格の上昇や下落に左右されやすいため、値動きが不安定な場面では使用することを避けましょう。
トレーリングストップを有効活用して効率良く利益を狙おう
トレーリングストップは逆指し値注文を自動化して、効率よく利益を上げられる手法です。
投資の運用の手間を省けるので、忙しくて時間がない人でもFXに取り組むことができるメリットがあります。
トレンド相場など値動きが一方向に移動する場面において、損失を抑えながら利益を上げる確率高められるでしょう。
トレーリングストップで効率よく利益を出すには、あらかじめ相場や銘柄について調べてから投資を行うことをおすすめします。